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おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
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0614 ドラスタ・ジャスティスとジョルジュの悩み

 男爵仮面ことダンドリー男爵は俺たちの訪問を歓迎してくれた。

ちょうど良い事に、そこにはバロンもいた。


「うむ、これは子爵にバッカン氏、今日は何用かな?」

「ええ、実はダンドリー男爵に公式に申し入れしたい事がございまして。

それとバロンにもです」

「ほう?男爵である私に?」

「私にもですかニャ?」

「はい、実際にはダンドリー男爵よりも男爵仮面にと言った方が的確なのですが、今回はロナバール総督閣下からの要望もあって来たのです」

「ほう?総督閣下の?

承知した。話をうかがおう」

「そうですニャ」


男爵が返事をしてバロンもうなずく。


「はい、実はこの度、私はロナバール総督閣下からロナバールの新地街の治安を守るロナバール守護長官ディフェンダントという役職を拝命致しました」

「ほう?ロナバール守護長官ディフェンダント

「はい、臨時の職ではあるのですが、ロナバール新地の治安が治まり、魔法協会がロナバール新地で治安を維持していけるようになるまでの間、町の治安を維持する役職です」


俺が自分の仕事を説明すると、男爵仮面は大いに納得したようにうなずく。


「なるほど、確かに子爵はそれに相応しい人物だと私も思う」

「私もそう思いますニャ」

「ありがとうございます。

しかし、私もまだ未熟でそのような大役は荷が重いと感じております。

そこでどなたかにこの仕事を手伝って欲しいと考えたのです。

またその組織と人員の選定も総督閣下から私に一任されております。

そして真っ先に思いついたのがダンドリー男爵とバロンだったのです」

「なるほど、つまりは私にそのロナバール新地の治安維持を手伝って欲しいと言う事か?」

「その通りです」

「うむ、そのような話であれば是非もない。

私も受けようと思う」

「私もですニャ」


二人は二つ返事だ。

これは本当にありがたい。


「ありがとうございます」

「うむ、しかしそれは構わないのだが、色々と問題もあるぞ。

あそこは貴族も色々と暗躍しているのでな。

正直、例え証拠を掴んで裁判にかけようとも中々に難しい。

それにそういった連中の中にはレベルも高く、戦う相手としても手ごわい連中が多い。

御互いに心して務めようではないか!」

「はい、私もその点は考慮しました。

そこで総督閣下にも相談をし、いかなる貴族相手でも、個人的に問答無用で裁く権限をいただきました」

「何と!そのような権限を?」

「それは驚きニャ」


驚く二人に俺はミヒャエルから賜った皇帝陛下の剣を見せる。


「はい、実は今回の仲間内以外には内密にしていただきたいのですが、このような物をいただいたのです」


そう言って俺は持っていた剣を二人に見せると、わずかに引き抜いてみせる。

その柄元に彫り込まれた赤い鷹の紋章を見て二人は驚く。

しかしすぐにその意味を察したようだ。


「なるほど!そういう事か!」

「これは驚きニャ」

「はい、これを陛下から賜り、この剣を汚す物はいかなる者であろうと、切り伏せてしまって良いとの許可を得ております。

たとえそれが上位の貴族であってもです」

「うむ、それは子爵ならでは陛下や総督閣下もお許しになったのであろう」

「まったくですニャ」

「ありがとうございます。

そして実はそれとは別に、男爵仮面には是非私とバッカン氏からお渡ししたい物があるのです。

今回はそれもあって訪問させていただきました」

「ほう?卿とバッカン氏から?」

「はい、それはこれです」


そう言って俺は俺の横にいたボロ外套を被って姿を隠していた者の姿を見せる。

そこにはあの魔王ドロズニンとの戦いで爆散したはずのジャスティスが立っていた!


「これは・・・」


呆然と驚く男爵仮面に俺が説明をする。


「これは私とバッカン氏で造った新しいジャベック、「ドラスタ・ジャスティス」です」

「ドラスタ・ジャスティス?」

「はい、見た目は以前のジャスティスに似ていますが、より強力になっています」

「何と!」


ここでバッカン氏がドラスタ・ジャスティスの説明を始める。


「ああ、以前のジャスティスはあのデニケンのせいで消滅してしまったからな!

何しろ破門したとは言え、わしの弟子だった奴のせいでお前さんも大事なあいつを失ってしまったからな。

わしとしても責任を感じて申し訳ないと思っていた。

それにジャスティスとイーグラーは完全に壊れてしまったが、シーカーとペンサー、マウサーは無事だったからな。

そこでわしとシノブで新しいジャスティスを作り上げたという訳さ。

馬鹿弟子の詫びの印という訳でもないが、これはわしとシノブからのお前さんへの贈り物だ。

どうかもらってくれ」

「それはかたじけない!

私のような者をそこまで案じていただくとは感激だ!

ありがたく頂戴いたしますぞ!」


礼を述べる男爵にバッカンさんが説明をする。


「ああ、基本的な性能は以前のジャスティスと同じだが、今度のドラスタ・ジャスティスはレベルは350で全身をアレナックで装甲されている」

「何と!レベル350の上にアレナック装甲ですと!」

「ああ、前回の事を教訓にしてより強化したからな。

そしてこの左右の腰についている筒からは「ドラスタ・カノン」と言って、高位火炎呪文と高位氷結呪文、そして高位雷撃呪文が発射できる」

「何と!」

「それに今度のジャスティスは空を飛び、戦闘タロスを出して戦う事も可能だ」

「それは素晴らしい!

礼を言いますぞ!バッカン氏!」

「な~に、礼ならシノブの奴に言ってやんな!

こいつが俺に頼みに来たんだからな」

「そうだったのか!ホウジョウ子爵!

ありがとう!貴殿の私を気遣う心、真に痛み入る!

心から礼を言わせてもらう」

「いや、男爵に喜んでもらえれば私も嬉しいです」

「うむ、このような素晴らしい者をいただいたのでは、ますます精進して正義の道をまい進しなければな!

そのロナバール新地の治安維持の役割も謹んで承ろう!

貴殿の配下として思う存分働かせてもらうぞ!」

「うむ、良かったニャ、男爵」

「ああ、バロン、私はやるぞ!」


こうして男爵仮面とバロンもロナバール防衛部隊に参加する事となった。

次は伯爵仮面こと、ジョルジュだ!


俺たちはロナバールのグレイモン伯爵邸を訪れると、こちらも丁度良くジョルジュが在宅していた。

ジョルジュに挨拶を交わした俺たちは、俺がロナバール総督から直々にロナバール守護長官ディフェンダントの任を拝命した事を話して、それに参加する事を希望してみた。


「なるほど、そういう事か。

確かにシノブやエレノアはその役職に相応しいな」

「うん、それでさ、ジョルジュにも手伝って欲しくてさ。

こうして頼みに来たんだよ」

「そうか・・・」


そういうジョルジュの表情は少々暗かった。


「あれ?何かまずかったかな?」


俺がそう言うと、ジョルジュは自分がぶら下げていた組合員の登録証を手にして、それをジッと見つめて何かを考え込んでいる。

俺はそれを見て、ふと以前から気になっていた事を聞いてみた。


「そう言えばジョルジュはもうレベルも150を超えているんだよね?」

「ああ、シノブのおかげでガルドやラピーダと一緒に迷宮へ行って、この3年間で精進し、レベルだけなら今やレベル201だ」

「凄いじゃないか!

でもそれで何で2級のままなの?

男爵仮面だって白銀等級シルバークラスになっているんだから、ジョルジュもなればいいじゃない?」


俺は卒業してジョルジュに会って以来、その事が気になっていたのだ。

レベル200を超えているなら黄金等級ゴールドクラスにだってなれるはずだ。

なぜいつまでも2級のままでいるのだろうか?


「それはそうなのだが・・・」


言いよどむジョルジュに俺が再び質問をする。


「どうしたの?

何か理由があるの?」


俺がそう尋ねると、ジョルジュは覚悟を決めたように俺とエレノアに話し始める。


「正直に言おう!

シノブ!エレノア!

私は怖いのだ!」

「え?怖いって・・・何が?」

「確かに私はこの三年間精進を重ねたつもりだ。

もちろんレベルは大幅に上がったし、進んで人助けもしたつもりだ。

しかし私は思うのだ。

どれほど心の精進を重ねても所詮は私は以前の横暴で自己中心的な自分のままではないのかと・・・

今の私はさもしい自己満足で偽善的な行動をしているだけで、実はその本性は以前のままなのではないかと恐怖しているのだ!

それに精進を重ねるほどに以前の自分を思い出すと恐ろしくなってくる・・・

いかに以前の自分が愚かで最低な者であったかを・・・

そんな私が組合員上級者の資格があるのかと自問自答しているのだ。

・・・いや、違う!

正直、私は怖いのだ!恐ろしいのだ!

組合員上級ともなれば、卿らも知っての通り、ケット・シー試験が行われる。

もし私がそれを受けてケット・シーに拒否されたら・・・

それこそカラバ侯爵のようにな!

そう考えると、恐ろしくてたまらないのだ!

だから私は組合員1級を受けたくなくて2級のままでいるのだ!」

「そうだったのか・・・」


俺はジョルジュの訴えを聞いて事情を納得した。

正直まさかあの横暴だったグレイモン伯爵がこれほど悩んでいるとは想像も出来なかったのだ。

しかし俺は力づけるように伯爵に言った。


「でも、大丈夫だよ、ジョルジュ」

「どういう事だ?」

「今回、僕はペロンやコロンに勧められてジョルジュに参加要請をしに来たんだ。

二人ともジョルジュは正義の心が揺るがない人だと言ってね。

だから今のジョルジュならばケット・シー試験だって問題なく受かると思うよ」

「本当か?シノブ?」

「ああ、本当さ」


ここでエレノアも話しかける。


「ええ、私もあなたはかつて私に執着していた頃の人物とは思えないほどに変わったと思います。

今のあなたは以前のあなたとはまるで別の人物のようですよ。

グレイモン伯爵」

「そうか!エレノアも本当にそう思うのか?」

「ええ、本当です」

「そうですニャ。

今のグレイモン伯爵はとても良い匂いのする人ですニャ」


俺とエレノアだけでなく、ケット・シーであるペロンにもそう言われてジョルジュも何かが吹っ切れたようだ。


「わかった!

そのロナバール防衛の任、私も謹んで参加させていただこう!」

「ありがとう」


こうしてジョルジュこと伯爵仮面もロナバール防衛隊に参加する事となった。

俺はマギアマッスルさんや、他の候補の人たちとも話して、この組織に参加してもらう事となった。

この防衛隊は俺の命名で隠密部隊コバート・トロープと呼ばれ、その存在自体は一般世間に発表するものの、その詳細は人員構成を含めて秘匿される事となる。

世間に知られるのはロナバール守護長官ディフェンダントである俺だけだ。


 そして後日市議会を通して、ロナバール総督閣下の権限でシノブ・ホウジョウ子爵がロナバール守護長官ディフェンダントに任命された事が正式に発表された。

その権限はロナバール新地に絶大な権限を有し、限定的ながらもロナバール旧市街や周辺の町村にも及ぶ事も広く宣伝されたのだった。


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