二十七話
「それで、君たちの学校で何人か転校したって話を聞いたんだけど、何かその前に変わった事とかあったかな?」
それを聞かれてエマはどきりとした。自分も気になっていた事だから。だけどとりあえず答える。
「転校した子達は皆金髪でした。でもこれはただの偶然かも」
「金髪!」
「これ、使えそうですか?」
「それは答えられないんだ。ごめんね」
やはりそう簡単に教えては貰えないか。とエマは少しがっかりする。していると、思い出したようにアンジェラが話す。
「そういえば、キャロルが転校する前に封筒を貰ってたよね、あれは何?なんでみんなあんなに反応してたの」
「あああれは…、うちの学校には神の花嫁って噂があるの。選ばれれば楽園の扉が開くっていうね。」
「へえ、他にはどんな噂が?」
それに彼らが食いついた。
だけど、エマはこれ以上知らないのだ。
「知らないです。ただ楽園の扉が開くってだけで、その楽園がどこの扉なのかも分からないし」
「そうか。ありがとう」
そしてその日はそれでお開きになった。
別れた後、エマはアンジェラと帰路につく。
「アンジェラ…大丈夫だった?」
「何が?」
「ミシェルに似てるって言われて…」
「…エマはミシェルの事どんな人だと思う?」
なんでそんなことを聞くんだろう。そう疑問に思ったがエマは答える。
「結構普通の人だったんじゃないかなって思うよ。話に出てくるような悪女じゃなくて…」
こう考えている事を人に話すのは初めてだった。
ミシェルをよく言うのは変な誤解を招いたりするから避けていた。だけど、なんだか大丈夫な気がして話してしまった。
「私もね、そう思うよ」
アンジェラの笑顔はやっぱりミシェルには似てなかった。




