二十二話
「いい素材がいないな」
「そうですね、最近は警戒されてる気がしますし、別の方法で連れてくる必要があるかもしれませんね」
「そうだな…おい新入り!お前も素材を用意しとかないとやばいからな、ここに関わった以上、付き合ってもらうぞ」
「は…はい」
◇◇◇◇◇◇
「おはようエマ」
「おはようローラ」
いつも通り級友達に挨拶する。いつもと違うのはー…。
「エマ、今日もアンジェラと一緒に登校したの?」
「うん、家近いから」
「いいなあ、私は家逆方向だもの」
「じゃあ今度うちに遊びに来る?ローラ」
「ぜひ行きたいわ」
ローラは黒髪のきれいな女の子で、おっとりした性格の、エマと同じグループの子。
「ローラ、今日はなんだか元気いいわね」
「!分かる?そうなの…実はね、父の再就職先がようやく決まったの。しかも貴族の方と繋がりが持てるんですって」
「えーっ、やったじゃない、よかったわ」
ローラの家は元々裕福だったのだが、父親の働いていた会社が倒産したのだ。それで、しばらくローラは暗い表情が多かった。
「本当に安心したの。これで学校も辞めなくて済むし…」
「よかったわ、本当に…」
ローラが安心した表情を浮かべるのを見て、エマはほっとした。
「それでね、ホームパーティーを開くの。友達も連れてきていいって」
「へえ、パーティー!いいわね。いつ開くの?」
「来週の日曜日くらいにしようと思ってるの。と言っても本当に小さな物だけど…。二人とも来てくれる?」
「いいわよ」
「…私も行っていいの?」
アンジェラが不安そうに聞く。
「いいのよ、だって、アンジェラさんも友達でしょう?」
「…そう、ぜひ行かせてもらうよ」
そのあとしばらく今日の授業の話や先生の物真似で盛り上がった。




