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十八話

「アンジェラ…」

アンジェラは馬車に並走したと思ったら、そのまま馬車の中に入ってきた。

「うわっなんだお前、大人しくしろ!」

もう一人の男が止めるが、アンジェラはそいつを殴り倒すと、そのままエマを抱えて馬車から飛び降りた。


「ええええええ」

というか、アンジェラ、足速すぎじゃない?とエマは思ったが。



そんなことは構わず、エマはアンジェラによって助け出された。





       ◇◇◇◇◇◇




アンジェラは地面に降り立った。砂ぼこりが舞う。

「大丈夫?エマ」

「私は大丈夫…だけど…」

そこでエマはアンジェラに抱かれたままなのに気づいた。

「いつまでこうしてるの?」

「まだだめかな…来た!」

「!?」

アンジェラたちの前で何かが弾けた。火球だ。魔法を使われた、と気づいた。

見ると、数メートル先でさっきの馬車が停まり、御者と殴り倒された男が魔法を放ったのだと分かった。それをアンジェラが相殺した。

エマも魔法は使えるが、ここまで早い発動はできないし、詠唱が必要だ、こんなの常人には、いや、人間にはできない。

(アンジェラ、あなたは何者なの…)

魔法を無効化されると分かった相手は肉体でどうにかしようとしたらしい。そのまま二人で襲いかかって来た。

アンジェラはエマを抱いたまま高く飛ぶと(筋肉強化魔法をかけたのだろうか、それでもありえない身体能力だ)、屋根の上にエマを置いた。

「ここで待てる?」

「う、うん」

アンジェラはそのまま下に降りると、襲いかかって来た男二人に向かい合った。



男二人のうち片方がにやにやといやらしい笑みを浮かべる。

「よおビッチ、王子様気取りかい?今から沈めてあの子の前で××してやろうか。お前は棒切れみたいな体だけど立派に女だって分からせてやるよ」

「残念、私あなたみたいな人好みじゃないんだよね、鏡見たら?」

アンジェラがそう言うと、男は笑みを消してアンジェラに躍りかかった。

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