表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛の歌  作者: Dust
10章
246/250

242話 裏

雑多に置かれた物の中で、人影がゆらりと動く。

入口には倒れた係員。その人影が不法侵入したのは明らかだった。

「・・・やはり・・・・・・最初から・・・。」

「最初から、なぁに?」

バッと人影が振り返る。

「君は・・・。」

「この2人を倒してまで探したいものがあったの?クーユーさん。」

入口から舜がクーユーへ向かって歩く。

「君と同じ事を確認しに来たんだと思うよ。」

「成程?それで結果は?」

「・・・あの抽選は仕組まれていた。私、シュラ、ロジクが簡単に2次リーグに行けそうなことも。咲希様が選ばれなかったことも、全部。」

「そう・・・で、それをやった犯人に目処は?」

舜の目は鋭くクーユーを見つめている。


「・・・真希様、あるいはラミツが手を回したか・・・・・・。心当たりとしてはこの2人、どちらも十道聖だ。」

「そうだな、俺もこんな事して得があるのはお前らが怪しいと睨んでいた・・・。」

()()()の言葉から、まだクーユーを疑っていると表明するが如く、舜は更にその視線でクーユーを刺し貫く。

「私は何も聞いてない・・・と言っても、なかなか疑いは晴れないだろうな。それに・・・裏で動くのであれば、何を企んでいるのかは私も気になっている。どうだい?私の監視も含めて、手を組まないかい?」

クーユーも真っ直ぐ舜の視線を返す。

ぶつかり合う視線の中で、舜は数秒沈黙を保った。



数分後。

何事も無かったかのように舜は愛花の元に帰ってくる。

「あ、舜兄―。」

「舜くん舜くん舜くん舜くん!!!!!!」

それを見ると同時に漣がすっ飛んでくる。

「なになになになに?」

「次のトーナメント表がまずいの!!見て!!!」

漣が紙を舜に渡す。

勝ち残った4人が決勝へ行く2次リーグ。

トーナメント形式であるため、すなわち4グループに分かれ、そのトーナメントに勝ったものが決勝へと向かえる。

1グループ目に、その一番最初に、舜と漣が並んでいる。

更に同じグループにロジクとオピスの名もあった。


「おー・・・割ととんでもないグループ。」

「とんでもないなんてものじゃないよ!!折角今まで同士討ちが無かったのに!!」

「5人勝ち上がった時点で1つは確実にぶつかったし・・・。」

他のグループに目を逸らして・・・。

「雪乃はまあ、決勝行けるな。で、シュラも確定だ。・・・・・・。」

舜は愛花に目をやる。

「・・・・・・どっちが強いんだろうね?」

漣ももう一個の同士討ちを思い描き、呟く。

「学生時代の成績は基本怜奈ちゃんが上でしたけど・・・魔力操作なら私の勝ちでしたよ!」

もう一個の同士討ち。残ったブロックにある名前。

愛花と怜奈の片方が、決勝へは行けない。


「舜兄的には・・・どっちのが都合がいいとかあります?」

「この前お願いした通りだよ。」

この前耳打ちされた内容。

その内の1つ、お願いされていた事。

「じゃあ・・・頑張るから、応援しててね舜兄!」

「勿論!」

「・・・お願い?」

漣だけが不思議そうに首を傾げる。

「漣ちゃん、私、優勝するね!」

「うわっ、急に宣戦布告された!?」

漣は少し勢いに負けかけたが、それでも強い意志を胸に言い返す。

「私だって、舜くんに勝って、決勝まで勝って、決勝でも勝つ!!!」

ビシッと指を指したその挑戦者に、舜は嬉しそうに微笑んだ。



暫く日程が空き。

それぞれがそれぞれの出来ることをして過ごす。

オピスが普段以上の鍛錬を積んでいるという記事が出て、漣は部屋に篭もり、何かをしている。

一方で怜奈や雪乃は普段と変わらずに過ごしている。

「・・・いいのか?こんな時まで私の鍛錬に付き合って。」

「・・・ん。・・・そんな数日単位で変わらない。」

怜奈は咲希の腕立ての上で本を読みながら、雪乃が料理を作ってる音を聞いている。

「・・・最近、隊長が作らないな。」

「無理強い・・・するもんでも・・・ないだろ・・・。」

「・・・・・・ちょっと恋しくなっただけ。」

「それより・・・あいつはどこで何してるんだ・・・?」

舜は朝早く出ては夜遅く帰る日が多かった。


そうして日にちが過ぎ去っていき。

ついに、決勝へと向かうための戦いが幕を開ける―

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ