第26話 WORLD PHASE 4
第26話 WORLD PHASE 4
ヴォルグのもとへ。
カイたちは。
森の中を進んでいた。
カイ。
ナタリー。
レオン。
リシア。
ガルド。
ロウガ。
六人。
誰も。
急いで言葉を交わさない。
少し前まで。
大地が揺れていた。
そして。
空を覆った。
白い光。
黒い光。
カイは。
歩きながら。
何度も。
空を見上げていた。
まだ。
残っている。
ただ。
さっきまでとは違う。
白も。
黒も。
少しずつ。
薄くなっている。
「……消えてきたな」
ナタリーが。
空を見ながら言った。
「うん」
カイも。
足を止めずに。
見上げる。
青。
少しずつ。
いつもの空が戻っている。
地震も。
もう起きていない。
森にも。
鳥の声が。
戻り始めていた。
空に現れた。
二つの光。
「WORLD PHASE 4……」
カイが。
小さく呟いた。
レオンが。
横を見る。
「やっぱ気になるか」
「うん」
気にならないわけがない。
WORLD PHASEが。
進んだ。
これまでにも。
経験してきたこと。
でも。
世界が変わるたび。
カイたちは。
それまで知らなかったものを。
見つけてきた。
PHASE 2。
ナタリーたちと。
世界を歩いた。
森を抜け。
その先で。
一緒に。
海を見つけた。
あの日。
初めて見た。
果ての見えない水。
ナタリーも。
レオンも。
リシアも。
誰も。
すぐには言葉が出なかった。
そして。
PHASE 3。
海の向こう。
それまでなかった場所に。
島を見つけた。
ただ。
その時は。
まだ。
何の島なのか。
誰がいるのか。
知らなかった。
その後。
海の向こうから。
小さな船がやって来た。
乗っていたのは。
ガルドたち。
龍人族。
そこで初めて。
カイたちは知った。
あの島が。
火ノ島と呼ばれていること。
龍人族が暮らしていること。
そして。
リュカたちが。
病に苦しんでいること。
その後。
カイたちは。
実際に海を渡った。
今。
自分たちが歩いている。
この火ノ島へ。
「海を見つけて」
カイが呟く。
「火ノ島を見つけて」
ナタリーが。
カイを見る。
「その先には、何があるんだろうな」
「……分からない」
カイは。
もう一度。
空を見る。
白い光。
そして。
黒い光。
「でも」
少し。
言葉を切る。
「今までとは、ちょっと違う気がする」
ナタリーも。
空を見る。
「黒い方か」
「うん」
カイは。
黒い光から。
目を離せなかった。
何なのか。
まだ。
分からない。
ガルドが。
低い声で言う。
「俺も気になっている」
ロウガも。
僅かに頷いた。
カイの手が。
自然と。
ラグナリスの柄へ触れる。
光。
炎。
浄化。
そして。
黒。
何か。
繋がっているのか。
それとも。
全く別のものなのか。
今は。
分からない。
空の黒い光が。
さらに薄くなる。
ナタリーが。
前を見る。
「今考えても、答えは出ない」
「……うん」
「まずヴォルグだ」
カイが。
頷く。
その通りだった。
今。
確かめられることがある。
《浄化》。
川に対して。
確かに。
効果があった。
なら。
ヴォルグに表示されていた。
《闇の種 Lv.2》。
あれにも。
使えるかもしれない。
カイは。
前を向いた。
歩く速度が。
少しだけ上がる。
◇
森を抜けた。
集落が。
見えてくる。
だが。
遠くからでも。
いつもと違うことが分かった。
「何だったんだ!」
「山が崩れるんじゃないのか!?」
「空を見たか!?」
「黒くなったぞ!」
声。
声。
声。
あちこちで。
龍人族たちが。
家の外へ出ている。
子どもを抱えている者。
空を見上げる者。
周囲の家を確認して回る者。
さっきの地震。
そして。
突然変わった空。
何が起きたのか。
誰にも。
分からない。
「……そりゃそうなるよな」
レオンが。
集落を見る。
ガルドが。
前へ出た。
「落ち着け!」
大きな声が。
集落へ響く。
何人もの龍人族が。
振り返った。
「ガルド!」
「何が起きた!」
「山で何かあったのか!?」
次々に。
人が集まってくる。
ガルドは。
一人ずつを見る。
「俺たちにも全ては分からない」
すぐに。
ざわめきが広がる。
「だが」
ガルドが。
空を指す。
「揺れは止まった」
皆が。
空を見る。
「空も戻り始めている」
白い光は。
もう僅か。
黒い光も。
消えかけている。
「今は怪我人を確認しろ」
ロウガが続ける。
「家に被害がないかも見ろ」
「異常があればすぐ知らせろ」
混乱していた人々が。
少しずつ。
動き始める。
それでも。
不安そうな顔は。
消えない。
一人の男が。
ガルドへ聞く。
「あれは……ラグニル様のお怒りなのか?」
ガルドは。
すぐには答えなかった。
「分からない」
はっきりと言う。
「分からないことを、分かったように話すつもりはない」
男が。
黙る。
「だから今は」
ガルドが。
周囲を見る。
「目の前を確認しろ」
その言葉に。
何人かが頷いた。
カイは。
その様子を見ていた。
自分には。
WORLD PHASEという表示が見えた。
だから。
少なくとも。
世界が進んだことは分かっている。
でも。
この世界に暮らす人たちには。
何も見えない。
突然。
地面が揺れ。
空が。
白と黒に染まった。
怖くないわけがない。
ナタリーが。
小さく言う。
「行くぞ」
「うん」
カイたちは。
集落の奥へ向かった。
◇
ラザン大長老のもとへ。
入る。
中には。
ラザン。
そして。
ヴォルグ。
黒炉集落の族長。
ヴォルグは。
座ったまま。
こちらを見た。
「……戻ったか」
ラザンが。
カイを見る。
「川はどうだった」
「《浄化》できました」
ラザンの目が。
僅かに開く。
「本当か」
「はい」
ガルドも。
頷く。
「俺たちも確認しました」
ラザンが。
ゆっくりと。
息を吐いた。
「そうか……」
カイは。
ヴォルグを見る。
「それで」
一度。
ラグナリスへ目を落とす。
「ヴォルグにも、試してみたい」
ヴォルグが。
眉を寄せた。
「俺に?」
「うん」
カイは。
改めて。
《鑑定》を使う。
――――――――――
名前:ヴォルグ
種族:龍人族
LEVEL:27
状態:《闇の種 Lv.2》
――――――――――
まだ。
ある。
カイが。
表示を見る。
「やっぱり消えてない」
ラザンが。
ヴォルグを見る。
ヴォルグは。
何も言わない。
「前に鑑定した時」
カイが続ける。
「ヴォルグには《闇の種》っていう状態が出てた」
ヴォルグが。
自分の胸を見る。
「そんなものに」
「覚えは?」
「ない」
即答だった。
カイが。
ラグナリスを抜く。
「川の毒は、この剣で消せた」
ヴォルグが。
刀身を見る。
「だから」
カイは。
真っ直ぐ。
ヴォルグを見る。
「これにも使えるかもしれない」
沈黙。
ヴォルグが。
ラザンを見る。
ラザンは。
何も言わない。
やがて。
ヴォルグが。
目を閉じた。
「……やれ」
カイが。
ラグナリスを握る。
川の時と。
同じ。
剣へ。
意識を集中する。
光。
炎。
そして。
浄化。
「《浄化》」
その瞬間。
ラグナリスから。
白い光が広がった。
炎。
だが。
熱くない。
ヴォルグの身体を。
光と炎が包む。
「っ……!」
ヴォルグの身体が。
僅かに震える。
ラザンが。
じっと見る。
ガルド。
ロウガ。
ナタリー。
レオン。
リシア。
誰も。
動かない。
カイは。
ラグナリスを握り続ける。
その時。
ヴォルグの胸元。
「……!」
黒い。
何かが。
浮かんだ。
ほんの。
一瞬。
小さな。
黒い光。
カイの目が。
大きくなる。
白い炎が。
その黒を包む。
次の瞬間。
黒い光は。
跡形もなく。
消えた。
同時に。
表示。
――――――――――
《浄化に成功しました》
《闇の種 Lv.2を除去しました》
――――――――――
「……消えた」
カイが。
もう一度。
《鑑定》する。
――――――――――
名前:ヴォルグ
種族:龍人族
LEVEL:27
状態:正常
――――――――――
「大丈夫」
カイが。
ラグナリスを下ろす。
「もう出てない」
ヴォルグは。
返事をしなかった。
俯いたまま。
動かない。
「ヴォルグ?」
ラザンが呼ぶ。
ゆっくり。
ヴォルグが。
顔を上げた。
周囲を。
見る。
ラザン。
ガルド。
ロウガ。
そして。
カイたち。
その表情が。
変わった。
「……ラザン様?」
ラザンの目が。
細くなる。
「どうした」
ヴォルグが。
辺りを見る。
「ここは……」
一度。
自分の手を見る。
そして。
もう一度。
周囲を見る。
「なぜ」
声が。
僅かに揺れる。
「俺はここにいる?」
誰も。
すぐには答えなかった。
カイが。
ヴォルグを見る。
さっきまでとは。
明らかに違う。
「ヴォルグ」
ラザンが。
ゆっくり聞く。
「何を覚えている」
ヴォルグが。
眉を寄せる。
「何を……?」
「最後に覚えていることだ」
沈黙。
ヴォルグが。
目を閉じる。
「黒炉が」
少しずつ。
言葉を探す。
「このままでは駄目だと思っていた」
ラザンが。
黙って聞く。
「鉱区は減っている」
「採れる鉱石も」
「昔ほどではない」
ヴォルグの拳が。
僅かに握られる。
「このままでは」
「黒炉は衰える」
「俺が」
「何とかしなければならないと」
そこまで。
覚えている。
「それで?」
ラザンが聞く。
ヴォルグが。
目を開ける。
「山へ行った」
カイの表情が。
変わる。
「山?」
「ああ」
ヴォルグが。
遠くを見るように。
視線を止める。
「何か」
「使える鉱脈が残っていないか」
「一人で探していた」
そして。
急に。
言葉が止まった。
「……?」
ヴォルグが。
額へ手を当てる。
「どうした」
ガルドが聞く。
「光が」
カイが。
ヴォルグを見る。
「光?」
「ああ」
ヴォルグが。
ゆっくり頷く。
「黒い光だ」
部屋の空気が。
止まった。
ナタリーが。
カイを見る。
レオン。
リシアも。
表情を変える。
「どこに?」
カイが聞く。
「山の中だ」
ヴォルグが答える。
「岩の間から」
「黒い光が見えた」
「見たことのない光だった」
「それなのに」
一度。
言葉を切る。
「なぜか」
「近づかなければならないと思った」
カイの脳裏に。
さっきの空が。
浮かぶ。
黒い光。
「それで?」
ラザンが聞く。
ヴォルグが。
口を開く。
だが。
声が出ない。
「……」
眉を寄せる。
目を閉じる。
「ヴォルグ?」
「待ってくれ」
額を押さえる。
「その後が……」
長い。
沈黙。
「ない」
ラザンの表情が。
変わった。
「何?」
「思い出せない」
ヴォルグが。
自分でも。
信じられないように。
首を横へ振る。
「黒い光へ近づいた」
「そこまでは覚えている」
「だが」
「その先が」
「何もない」
ガルドが。
一歩。
前へ出る。
「ヴォルグ」
低い声。
「火晶石を川へ沈めさせたことは?」
ヴォルグが。
顔を上げる。
「……何を言っている」
ガルドが。
黙る。
ロウガが続ける。
「バルガたちへ」
「指示を出したことは」
「バルガ?」
ヴォルグの顔に。
本当の困惑が浮かぶ。
「なぜバルガが出てくる」
ラザンが。
ヴォルグを見つめる。
「五族長会議で」
「黒炉が切り捨てられると話したことは?」
「……そんな話は知らない」
ヴォルグが。
即座に答えた。
部屋が。
静まり返る。
カイは。
背中に。
寒いものを感じた。
ヴォルグは。
嘘をついているようには見えない。
本当に。
知らない。
ラザンが。
ゆっくり。
現在までの経緯を話す。
火晶石。
川。
病。
バルガたち。
そして。
ヴォルグ自身が。
ここにいる理由。
話が進むほど。
ヴォルグの顔から。
血の気が引いていく。
「……待ってください」
途中で。
声を遮る。
「そんな」
「俺が?」
誰も。
答えない。
「いつの話です」
ラザンが。
ヴォルグを見る。
そして。
答えた。
ヴォルグの表情が。
固まる。
「……そんなに」
声が。
掠れる。
「時間が経っているのか」
最後に覚えている日から。
今まで。
何か月もの時間。
そこだけが。
丸ごと。
抜け落ちている。
ヴォルグが。
両手を見る。
「俺は」
「その間」
「何をしていた……?」
カイは。
何も言えなかった。
さっきまで。
確かに。
目の前にいた。
ヴォルグ。
でも。
その本人には。
その記憶がない。
《闇の種 Lv.2》。
黒い光。
そして。
失われた。
何か月もの記憶。
ナタリーが。
低く言う。
「カイ」
「うん」
カイも。
同じことを考えていた。
「さっきの空だ」
ヴォルグが。
二人を見る。
「空?」
ラザンが。
カイを見る。
「どういうことだ」
カイは。
少し迷った。
それから。
答える。
「さっき」
「空に白い光と黒い光が出ました」
ヴォルグの表情が。
僅かに変わる。
「黒い……光」
「うん」
カイが。
ヴォルグを見る。
「ヴォルグの中から《闇の種》が消える時も」
「黒い光が見えた」
ラザン。
ガルド。
ロウガ。
誰も。
口を挟まない。
同じものなのか。
まだ。
分からない。
でも。
ヴォルグが。
最後に覚えているもの。
黒い光。
その後。
何か月もの記憶が消えている。
その身体には。
《闇の種》があった。
そして。
WORLD PHASE 4へ進んだ時。
空にも。
黒い光が現れた。
偶然。
そう言い切るには。
重なりすぎている。
「……何なんだ」
レオンが。
小さく呟く。
カイは。
答えられなかった。
黒い光とは。
何なのか。
誰が。
何のために。
ヴォルグへ。
《闇の種》を植えたのか。
そもそも。
誰かがやったことなのか。
何も。
分からない。
ヴォルグが。
俯く。
自分の知らない。
数か月。
その間に。
自分の名前で。
多くのことが起きている。
カイが。
ヴォルグを見る。
記憶がないからといって。
起きたことまで。
消えるわけじゃない。
でも。
今。
それを責めることも。
違う気がした。
ラザンが。
静かに言う。
「ヴォルグ」
「はい」
「今は休め」
ヴォルグが。
顔を上げる。
「だが」
「話は」
ラザンが。
言葉を止める。
「お前の記憶と」
「起きたことを」
「一つずつ確認する」
「それからだ」
ヴォルグは。
しばらく。
ラザンを見た。
やがて。
深く。
頭を下げた。
「……分かりました」
◇
カイは。
外へ出た。
空を。
見上げる。
白い光も。
黒い光も。
もう。
ほとんど。
見えなくなっていた。
青い空。
いつもの。
火ノ島。
でも。
カイの中では。
さっきまでと。
全く違って見えた。
WORLD PHASE 4。
世界は。
また。
進んだ。
PHASE 2では。
海を見つけた。
PHASE 3では。
火ノ島を見つけた。
知らなかったものが。
増える。
世界が。
広がる。
それは。
ずっと。
楽しみだった。
今も。
楽しみだ。
どんな場所が。
どんな生き物が。
どんな人たちが。
この先で。
待っているのだろう。
でも。
同時に。
黒い光。
《闇の種》。
ヴォルグから。
失われた記憶。
今までとは。
違うものも。
動き始めている。
そんな気がした。
ナタリーが。
隣へ来る。
「考えてるな」
「……うん」
「この先のことか」
「それもある」
カイが。
空を見る。
「楽しみなんだけど」
少し。
言葉を止める。
「怖い」
ナタリーも。
空を見る。
「海の時も」
「火ノ島の時も」
カイを見る。
「先に何があるかなんて、分からなかっただろ」
「うん」
「なら」
ナタリーが。
僅かに笑う。
「今回も見に行けばいい」
カイが。
ナタリーを見る。
「一緒に?」
「当たり前だろ」
カイが。
少し笑った。
「うん」
不安は。
消えない。
それでも。
期待も。
消えていない。
海を。
一緒に見つけた。
火ノ島も。
一緒に見つけた。
なら。
この先も。
自分たちで。
確かめればいい。
その先に。
何が待っているのか。
◇
それから。
時間が過ぎた。
空を覆っていた光は。
完全に消えた。
地震による。
大きな被害も。
見つからなかった。
集落にも。
少しずつ。
いつもの空気が戻っていった。
夕方。
そして。
夜。
カイたちは。
今日も。
火ノ島で休むことになった。
外は。
すっかり暗い。
カイは。
横になりながら。
天井を見ていた。
今日だけで。
色々なことがあった。
LEVEL 15。
WORLD PHASE 4。
炎魔法。
《浄化》。
そして。
黒い光。
ヴォルグの。
失われた記憶。
考えれば。
考えるほど。
分からないことが増えていく。
それでも。
瞼は。
少しずつ。
重くなってきた。
「……明日は」
小さく。
呟く。
何が。
待っているのか。
それを考えながら。
カイは。
目を閉じた。
やがて。
意識が。
ゆっくり。
沈んでいく。
◇
「……ん」
目を開ける。
白い天井。
自分の部屋。
海は。
何度か。
瞬きをした。
見慣れた。
部屋。
机。
制服。
サッカーバッグ。
窓の外から。
朝の光が入っている。
「……朝」
身体を。
起こす。
現実。
昨日。
ここで眠って。
ドリームワールドへ行った。
そして。
今。
火ノ島で眠って。
また。
こちらへ戻ってきた。
海は。
少し。
息を吐いた。
頭の中には。
まだ。
ヴォルグの言葉が残っている。
黒い光。
その先の。
失われた記憶。
そして。
WORLD PHASE 4。
考え始めれば。
きりがない。
でも。
今日は。
現実にも。
大事なことがある。
海が。
サッカーバッグを見る。
「……大会」
ベッドから。
立ち上がる。
身体を。
軽く動かす。
調子は。
いい。
夢の世界で。
走って。
戦って。
身につけてきたもの。
それは。
現実の身体にも。
確かに残っている。
今日は。
それを。
試せる。
「どこまでできるんだろ」
顔を洗う。
朝食を済ませる。
ユニフォーム。
タオル。
飲み物。
スパイク。
一つずつ。
バッグへ入れる。
最後に。
ファスナーを閉める。
肩へ掛ける。
玄関。
靴を履く。
扉を開ける。
外へ出た。
青い空。
白い光も。
黒い光もない。
いつもの。
朝凪市の空。
海は。
一度だけ。
見上げた。
ドリームワールドでは。
WORLD PHASE 4が始まった。
そして。
現実では。
今日。
大会が始まる。
「……よし」
サッカーバッグを。
背負い直す。
海は。
大会へ向かって。
歩き出した。
――――――――――
【DP集計】
開始所持:2,147DP
獲得:+182DP
消費:0DP
終了所持:2,329DP
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