#19-20 3人で一つでいること
「俺たちのことを、取り込んでくれないか?」
「私たちのこと、取り込んでほしいなって!」
「とり、こむ?」
目を丸くして固まった俺がよほど面白いのか、二人は大きく笑い始めた。
確かに龍斗さんはこの火の海の中にしても顔色が悪い、真っ白だ。
海美はさっきから喉か肺からか、ゴロゴロと何かが詰まっている音がする。息が常に浅い。
なんだ、取り込む?二人を?俺が?
ザセルを取り込んで自爆するんじゃなくて?
「もう動けない。けど優也を一人にもしたくない」
「でも取り込んでくれれば最後まで一緒でしょ?」
「その後のことは任せるわ。優也なら何とかできるでしょ」
「ちょ、ちょちょ待ってください。そもそもなんで取り込む話を知って!」
「それ聞いてる場合か?いいじゃんなんでも。できるんだろ?特異生物を『融合』するの」
「でも何が起こるか!」
「ここでバラバラになって死ぬよりましだよ。約束忘れたの?破ったら億千本の針、飲ませちゃうからね!」
「~~~っ!」
「ザセルでも世界でもなんでも巻き込んで、未来変えるんだろ?大丈夫。俺たち三人ならできるよ」
龍斗さんが小指を差し出す。ふふっと楽し気に笑った海美がそれに小指を絡めた。
もう近くまでザセルが来ている。大量のオルガーとオリジンの低い唸り声。けれどそんなもの、今は全く気にならなくて。
差し出された二人の小指に、自分の小指を絡める。
3人分の小指。
重ねて絡めて、決して離れないように。
「「「3人で一つでいること」」」
誰も置いて逝かない。
誰も一人にしない。
誰一人も、決して分かたれぬように。
顔を上げれば、二人が微笑んでいる。
「私、もっと世界を知りたい。もっともっと知りたい!」
「俺も、まだまだ夢が見つからねぇから足掻いてたいよなぁ」
そうだ。俺はこの二人と、みんなとの、当たり前の日常が。
「おれ、」
視界が波にさらわれたように歪む。喉の奥がやけに熱くなって、頬に一筋、温かい何かが伝って流れ落ちていった。
「あんたたちとであえてよかった」
「ふふ、何終わりみたいなこと言ってんの。これからも一緒!ずっと!」
「1人になんか絶対にしないから。俺たちはずっと一緒」
「これからも」
「この先の未来ずぅーーーーっと!」
「一緒に生きるんだ」
「「「3人で!」」」
「遺言はおわりましたか?」
呆れたザセルの声に、涙をぬぐって前を向く。
気が付けば目の前まで迫ってきていた大量のオルガーが今にも襲いかかろうとしていた。ザセルはその奥に、地面に生やした木の椅子に座ってつまらなそうにこちらを見ている。
「ふわぁ……何を話すかと思えば、気味の悪いトチ狂った会話ですこと。さっさと邪魔なゴミは排除して、孤虎優也を飼い殺しにしてやりましょう」
「……」
「私が手を出すまでもない。やれ、オルガー達」
その声と同時に、周囲を取り囲んでいたオルガー達が一斉に襲いかかってきた。鞭のようにしなる蔓、ギラリと鋭く光る爪、牙の見え隠れする大きな口。すべてが俺たちに向けられる。
二人を抱き寄せた。そして、




