黒の交渉人との出会い
《カランカラン》
来店を告げる鈴の音が店内に響く。店主とレイナが客人に対応しようと声を出す。
「いらっしゃ・・・」
「いらっし・・・・」
その声で俺のしていた作業の手が止まる。店主が言い切る前に男達3人の姿が全身黒一色の恰好に気づく。店内の客人らも何事かと思い静まり返る。
「なんだい・・・君らが噂の人らなのかい?」
一番背の高いシルクハットを被ったどことなく胡散臭い片眼鏡の男がシルクハットをとりながら慣れた様子で挨拶をする。
「ええ、そうですとも。私がアンダース で交渉人をさせていただいていますジョンと言います。以後お見知りお気を。」
(あれが例の黒の軍団の・・・)
(白の軍団のは女だったけど黒の軍団は男か・・・)
(白の軍団のがいいな・・・)
(すぐ次にいくんだろう・・・)
好意的な者、否定的な者、無関心な者。反応はそれぞれだが有名人の登場に店内がザワつく。
その時紅いバンダナを頭に巻いた客人が立ち上がる。
「よお! 待っていたぞ! お前さんがセブンスの1人交渉人か!会いたかったぜ!ジョンって名前も偽名なんだろうがな!俺の名前はレンジという!ギルド紅の旅団の団長をしている!」
これはいい相手を見つけれたとばかりにジョンがいい笑顔で言葉を返す。
「これはこれは、わざわざありがとうございます。紅の旅団というと荒野で話題になっているところでしたね? 探していたとなるとアンダースと手を組みたいということで間違いないですね?」
レンジも手が組めそうということで笑顔で返す
「アルベール? だったよな? まあ白の軍団の交渉人とも話したけれどお前さんとこのが報酬がいいと聞いたからな。1億デリカで雇ってくれるのは本当だろうな?」
「ええ。あなた方が聞いた通りですよ。強いて言うならば白の軍団の名はアルベールではなくアルヴィンですがね」
「細かいことはいいんだよ! 契約成立なら握手だ握手!」
契約成立ということでジョンとレンジは握手をしていた。
((まあ俺には関係ない人達なんだろうな))
この時俺はそう思っていた。そう思いたかっただけかもしれない。




