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第16話「存続」
「…」
「…」
松下と田邊はパソコンのモニターを凝視していた。
「…なぁ」
「あの」
2人の言葉が被る。
「「あ、どうぞどうぞ」」
「じゃあ、俺が」
「実は、飛花のランキングの件なんだが。」
「今、現状のランキングが10位。目標としているのはトップ5。ここから全戦で表彰台に上がるもしくは全戦でポイント圏内で終わらないと5位以内は厳しいかと。」
「なんだが、新しいトヨタのパワーユニットも曲者でな。結構使いにくそうなんだ。」
「そうなんですか?」
「あぁ、今まで使ってきたVERTEXのとはまた機器類の配置が違うんだ。マシンを作り直す必要も出てきつつある」
「そしたら、今上向きつつある調子が…」
「それが問題なんだ。」
「ただ、出力面では今までのVERTEXのものをはるかに上回っている。それは良いことだろう。」
「じゃあ、提案なんですけど、飛花のマシンに、Lex Craftのサスペンションを搭載してくれませんか?」
「…!」
「松下、お前本当に面白いな。」
「いえ、ただの思いつきですよ。」
松下はトヨタ製パワーユニットの可能性に賭けてみることにした。




