第11話「チャンス」
モナコGP、15周目
『飛花、いい調子だ。タイヤは大丈夫そうか?』
「正直もうきつい!」
『わかった、タイヤは準備しておく!変更でプランBで行こう!』
「了解!」
「次の周、ピットイン…」
滑るタイヤを制御しながら周回する。
その時、フラッグポストから赤い旗が振られているのが見えた。
「え、レッドフラッグ!?」
『飛花、レッドフラッグ、レッドフラッグ!後続で多重クラッシュ!4台が絡んだそうだ!』
「うへぇ…バリアも壊れただろうし、時間かかりそうだね。」
『そのとおりだな…バリアが大きく壊れている。修復には時間を要しそうだ。』
『ピットレーンで待機になる。ピットに入ってきてくれ』
「了解」
飛花を先頭にピットレーンに戻ってくる。
「飛花、いいタイミングだったな。これでピットインの義務が消化できる」
「そっか!赤旗中でもピットインの義務消化できるんだよね!」
「だから、俺達はロスがなく義務を消化できる。」
76号車のタイヤ交換はすでに始まっていた。
「これで義務消化完了…」
その時、アナウンスで、スタートは30分後、セーフティーカー先導でスタートすると知らされた。
「セーフティーカー先導だとよ。それで、そのままローリングスタートだ。」
「本当に私に有利な展開になってきたね。」
「あぁ、本当にお前が優勝するチャンスが巡ってきた。無駄にするなよ?」
「わかってるよ」




