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元暗部の英雄、再び暗躍する ~娘のために正体を隠して無双していたら有名になっちゃいました~  作者: 出雲大吉
第3章

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第113話 スピアリング商会へ


 その後、アンジェラと商業街を回り、夕方になると、宿屋に戻った。

 そして、部屋でゆっくりしていると、ノックの音が聞こえ、メアリーが部屋に入ってくる。


「やっほー。楽しんでるー?」


 メアリーが楽しそうに聞いてくる。


「ああ。お前らはどうだ? 今日は仕事をしたんだろ?」

「そそ。王都でも伝説を作ってきた。強敵のゴブリンだったよ」


 はいはい。


「良かったな。夕食はどうするんだ? 俺達は宿屋で食べるが……」


 さっきアンジェラとそういう話をした。


「私達は今日も出るよ。今日は王都の肉を堪能してくる。シャーリーが勝負って言ってる」


 肉屋だからかな?


「そうか。遅くなるなよ。あと、あっち方面には行くな」


 西の方を指差す。


「あ、それは下のおねーさんに聞いた」


 良い宿屋だ。


「そうか。明日はどうするんだ?」

「買い物! エリック達はランドルさんのところだっけ?」

「ああ。そうだな」


 午後からだ。


「お尻守るくんを営業しておいてね」

「ああ。しておく」

「おねがーい。じゃあ、行ってくるねー」

「気を付けてな」


 そう言うと、メアリーが部屋から出ていく。


「あいつは元気だな」

「そうね。まあ、今日は2人でディナーを楽しみましょう」

「そうするか」


 俺達はその後、豪華な夕食を2人で食べ、ワインを飲みながら過ごしていった。


 翌日は遅めに起き、朝食後も部屋の中でゆっくりと過ごしていく。

 そして、ルームサービスの昼食を食べると、宿屋を出て、町の中央にあるスピアリング商会に向かった。


「やっぱり多いわね」


 スピアリング商会の中はこの前と同様に多くの買い物客がいる。


「魔道具だけじゃなくて、色んなものが売ってるな」

「さすがは大手さんだわ」


 ホントにな。


 俺達が感心していると、この前と同じ若い女性の店員がやってきた。


「いらっしゃいませ。エリック様と奥様ですね?」

「ああ。商会長さんはおられるだろうか? 約束をしているんだ」

「ランドルから聞いております。どうぞこちらへ」


 俺達は店員の案内で奥にある部屋に入った。

 部屋は応接室のようで10畳くらいの広さであり、対面式のソファーとローテーブルだけがあるシンプルな作りだ。


 俺達がソファーに腰かけると、店員がお茶を用意し、テーブルに置く。


「すぐにランドルが参りますので少々、お待ちください」


 店員はそう言って、一礼すると、部屋から出ていった。


「すごいソファーね。ふっかふか」

「テーブルもよく見ると、細かい細工がしてあるぞ。シンプルに見えるが、どちらも高級品だろう」

「やっぱり違うわねー」


 ホント、ホント。

 きっとこのお茶も高いんだろう。

 味はわからないけど。


 俺とアンジェラがお茶を飲みながら待っていると、扉が開き、ランドルさんが入ってきた。


「お待たせしましたな」


 ランドルさんはいつもの笑顔だ。

 これがデフォなのかなって思うくらいに笑顔を絶やさない。


「いやいや。こっちは遊びに来ている暇人だよ」

「むしろ、時間を作ってもらってごめんなさい」


 まったくもってそう。


「はは。王都はどうですかな?」


 ランドルさんが対面に座りながら聞いてくる。


「やはり規模が何もかも違うな。それに海産物が美味い。ミルオンでは滅多に食べられないんだ」

「私はやっぱり商業街かな? 目移りしちゃうわね」


 アンジェラは本当に楽しそうに見ていたしな。


「楽しんでいるようで何よりです。ウチの店はどうですかな?」

「色んなものをいっぱい売ってるな」

「お客さんも多いわ。ウチの月でくるお客さんより多いんじゃない?」


 多分、そう。


「はっはっは。大きい店ですからね。それに王都は人が多いですから。ウチは手広くやっているので正直に言えば、売り上げは順調です」

「でしょうね」


 儲かってそうだ。


「ただ、ウチにはこれといった売りがないんですよ」

「売り、か?」


 どういうことだろう?

 いっぱい売れていると思うんだが。


「ええ。各商店には長所というか売りがあるんですよ。この商品ならあそこで買う、みたいなね」


 あー、ブランドか。


「なるほど……水筒は? なんか前に新聞記者が来て、そんなことを言ってたぞ」


 スージーね。

 そう言えば、あの子も王都にいるのか。


「そうです! その通りなのです! あの水筒はそういった意味でもウチにとって、非常に大きい商品でした!」


 すごい興奮している……


「そうか? お役に立てたのなら良かったが」


 3000万ミルドももらったかいがあったというもんだ。

 おかげで家の改築もできたし、こうやって王都で遊べている。

 さらにいえば、アンジェラに良いものを贈れた。


「ええ。非常に助かりました。良いものを安く売る。これをモットーに商売を続けていましたが、長年、強みがないことがウチの課題でした。そんな中での水筒です。私は水筒の噂を聞いた時にこれだって思ったんです」


 へー……


「前も聞いたが、売り上げはどうだ?」

「好調です。最初は冷たい飲み物を維持できるということで話題になりましたが、次は温かい飲み物も維持できるという点で話題になり、売り上げがどんどん伸びています。それも王都だけでなく、各支店でも今年一のヒット商品になっています。間違いなく、ここ10年で最高の商品でしょう」


 すごい売れているんだな……

 3000万ミルドで買うって言われた時は逆に大丈夫かなって思ったが、すぐにペイできてそうだ。

 ちょっと安心。


いつもお読み頂き、ありがとうございます。

今週は木曜日にも更新します。


よろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
魔法瓶が店の看板か。エリックをいくら払ってでも雇いたいって言ったのは、かなり本気だった感じだなぁ
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