遅刻魔の性格
次の日。俺はあいかわらず、寝不足で、教室の机に突っ伏している。なぜなら、ゲームを夜遅くまでやっていたからだ! ……。いや、それは冗談として。
俺には弟がいる。親は、仕事が忙しいらしく、帰ってくるのが遅い。だから、家事は一通りこなしている。まぁ、弟は中学生で反抗期で家事をしないからそのしわ寄せが俺に……。
といっても、帰ったらどちらかは親がいるのでまだマシだ。両親には感謝しかないよ。
「おーい。やっほー」
低めのテンションの声が聞こえた。そっちの方向に向くと、まだ髪を結んでいない秋と会った。
「おー、家出るの遅いんだな!」
俺が家を出る時には、まだ隣は騒がしい音が漏れていた。「大変だなぁ」とは思っていたが、結構遅めに合流した。
俺が遅いのは、普通電車に乗ったからだろう。秋は急行で来たみたいだ。
「まぁねー。いろいろ大変なんだよ……」
秋がリュックから輪ゴムを取り出す。そして、それを一旦、手首に移動させる。
その一連の動作が慣れており、熟練の技のようなものを感じさせる。
結び終わった、秋がきょとんとした顔でこっちを見てくる。
「……? どうしたの? そんなに見て」
「あぁ……いや、髪降ろしてもかわいいんだなと」
「でしょー? なかなか気づいてもらえないんだよね。僕の可愛さ!」
秋の扱い方がわかってしまった。とりあえず、「かわいい」と言っとけば、なんとかなる。単純だ。そこもかわいいのか!?
そんな秋と、無駄な雑談を話していると、佐倉春が珍しく、早く来た。一部の生徒達はびっくりした様子だ。
「……あれ珍しい」
俺は小声で言ったつもりだったのだが、春がこっちを見てくる。バレたか?
「聞こえてるよ……。まったく、私を舐めないでもらいたいなー」
その声は傷ついた感を出しているが、そんなこと思ってなさそうな顔だった。
「まぁいいや。八月……だっけ。よろしくー!」
「はいはい。よろしくお願いしまーす」
俺と春は軽く握手をした。その後、連絡交換まで、初対面でやるべきことは全てやった。
「んー……表裏ありそうで、なさそう……」
「まぁ確かにな。声だけはそうだけど」
「聞こえてるわ!」
再び、春から注意を受けてしまった。周りからは笑い声が微かに漏れる。
今日は、平和な授業を過ごした。なにも当てられなかった。ラッキーだ。そして、昼休みになった。
俺はいつも通り、秋と食べていたが、なぜか、春が横入りしてきた。
こうして三つ巴の昼食が始まった。




