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ぼっち・ダンジョン  作者: 内藤ゲオルグ


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難しいランキングシステム

 ラーメン屋ミーティングのあとは、ちょっと疲れたから続きは次の日にしてもらった。

 そしてまた朝からダンジョンで稼いで帰って、ささっとメシを食ったら、今日こそミーティングの続きだ。

 クランをやっていくのって、なかなか大変だよね。


「では改めまして、クランランキングについて共通の認識を持っておきましょう」


 いつものようにロビーに集まって、雪乃さんが進めてくれる。

 ツバキや沖ちゃんは興味なさそうだけど、私はちゃんと聞くぞ。ランキングを駆け上がりたいからね。


「まずは葵さん、どこまでクランランキングについて理解できていますか?」


 え、いきなり質問?


「いやー、あんま覚えてないわ。あれだよね、魔石とか売ったお金で順位が決まるんだよね? あと半年でリセットされるんだっけ。そのくらいかな」


 そもそも順位を上げたら、どんないいことがあったっけね。なんかお得なことがあったはずだけど。


「そのとおりです。ランキングはダンジョン産物資の売却金額およびスポンサー収入の合計によって決定されます。また、前期と後期に分かれ、半年間活動実績のないクランはランキングから除外されます」

「ほうほう。ちなみにクランはどれくらいあるの?」

「クランは日々、設立や統合、あるいは消滅していますが、日本では15,000から20,000程度とされていますね。ただし、活動実績のないクランが多数ありますので、ランキングに参加しているクラン数としては10,000から、多くて12,000程度です」


 うおー、万かよ。そんなにあるんだね。


「ひとつのクランに所属可能な人数は50人までだが、定員を満たさない少人数のクランは多い。ただ複数のパーティーを運用できるクランは、やはりランキングに強いな。しかも大手クランはサブクランを傘下に置くことによって、事実上50人以上になっているケースもある」

「ランキングのトップ100くらいになると、毎回同じような顔ぶればかりよ」


 ほーん?


「ちなみにさ、トップ100ってどれくらい稼げばいけそう?」


 ランキングを駆け上がるってなったら、トップ100には入りたいよね。さすがにね。


「そうね。大体20億円くらいだったかしら。雪乃さん、具体的にはどうですか?」

「近年の実績から考えて、20億円なら確実に入れます。もちろん変動はありますが、100位前後の金額は15億円を目安にするとよいと思います」


 すごくね? 半年で15億円も稼がないといけないんだ。


「あれ、私たちって、そこまで稼いでないよね? どうだったっけ?」

「例えば、先日の我々の第二十五階層での稼ぎは、およそ1,000万円だ。それを100回繰り返して、ようやく10億になるな。実際のところ、メタル系はまとまった数を討伐しにくい分、金を稼ぐ意味での効率は悪い」


 それはあるわ。神楽坂ダンジョンだったら、桁違いの数の魔石をゲットできる。メタル系は経験値はすごいけど、魔石は普通のと変わらんし。

 でも、10億って単純にすごいよね。やっぱ感覚がおかしくなるわ。


「それでもアタシらの場合、確実に高品質魔石が取れるからな。それがなけりゃあ、稼ぎは半分のそのまた半分くらいじゃねえか?」


 なんてこったい。そう考えると、トップ100に入るのってマジすごくね?

 世の中にはがんばってるハンターがいっぱいいるんだね。


「ランクの高いクランは、複数パーティーの運用とダンジョン下層での活動がメインですからね。魔石などの単価も上がりますし、スポンサー収入も見込めます」

「特にランクが上がれば上がるほど、スポンサー収入は跳ね上がるわね」

「それを見込めない我々花園は、ランキング的に不利というわけだ」


 おー、そういうことだね。


「では次に、ランキングの特典について見ていきましょう」

「それだよそれ、どんなお得なことがあるんかねー」


 これまでの私たちは、ランキング的にめっちゃ低かったからあんまり気にしてなかったけど。上を目指すからには、ちゃんと知ったほうがいいよね。


「特典には大きく分けて、基本支援、発展支援、アクセス特権があります」


 わかりやすいように作ってくれたのか、雪乃さんがいま言ったことが書かれた内容を画面に映してくれた。

 ほーん? いまのところ全然わからんね。なにがどうお得なんだろうね。


「基本支援は要するに経済支援を意味していて、医療費補助や装備品の購入補助、クランの拠点にかかる家賃や購入に補助が出ます。金額に上限はありますが、ランキングの順位に応じて増えていきます」

「あたしたちも装備品を買う時にはその補助を使っているわよ」

「え、そうだったんだ」


 私は装備品とか買ったことないからね。買う必要とか全然ないけど、なんか損した気分になるわ。


「発展支援は主にランキング上位に関係するものですが、例としてはダンジョン産物資やスキルなどの研究に対する支援です。独自の研究で補助を受ける以外にも、公的な機関との共同研究に参画することも可能になります。それと国際的なダンジョン探索ミッションへの参加資格が与えられます」


 なんだか難しそうだね。研究とか海外とか。私には関係ないかな。


「あとはアクセス特権? なにそれ」

「政府や自治体、研究機関が独占しているダンジョンがあるのですが、それに対する探索や情報へのアクセス権です。主には危険性の高いダンジョンが多いらしいので、これも基本的にはランキング上位向けですね。このアクセス権を持っているクランに対して、研究機関からの特別な依頼などもあるようです」


 おー、ちょっと面白そうかも。


「ほか、特典というわけではありませんが、クランやそこに所属するハンターにとっては社会的なステータスにもなりますね」

「んー? 社会的?」

「例えるなら、大企業に勤めている状況に近いかもしれんな。個人ランキングで上位にいるより、ランクの高いクランに所属しているほうが、一般的に信用度が高くなる」

「へー、そうなんだ」


 信用とかよくわからんけど、まあランキングが高いに越したことはないよね。


「それよりランキング上位で美味しいところといやあ、やっぱスポンサーの集めやすさだろうな。アタシらには関係ねえが」

「影響は大きいわね。露出は増えるし、ランキングにもかなり影響するわよ」

「私としてはアクセス特権が気になります。珍しい高難度のダンジョンにチャレンジできるというのは、面白そうに思えますね」

「だよね、沖ちゃん。私もそれは気になるわ。それって、どのくらいの順位まで上がったらいいの?」


 花園はめっちゃ高い順位まで行きたいけど、とりあえずはそれが目標でもいいかも。


「アクセス特権にもレベルがあるのですが、限定的なものであれば5,000位に入れば権限は得られます。ただ、葵さんや瑠璃さんが望んでいるようなものは、500位以内と考えていいでしょう。より広範囲のアクセス権が得られますので」

「え、そんなもんでいいの? いけそう気がするね」

「花園が普通に活動を続けていれば、十分に入れるだろう。ただ、特殊なダンジョンは理由があってそうなっている。あまり面白いダンジョンではないというのが相場だ」


 うーん、そんなもんか。


「メタル系が出まくるダンジョンとか、ほかにもあったらよかったのにね。まあいいや、しばらくは三鷹でダンジョンアタックしまくって、あとはお仲間探しって感じかね」


 地味だけどレベルを上げて、早くダンジョン下層にもチャレンジしたいわ。


「サブクランの設立と同盟を組めるクランの選定、そして日々のダンジョン探索。それらの過程で、自然とランキングは上昇するはずだ」

「地道に思えても、それが近道ということですかねえ」

「そういうことよ。急がば回れじゃないけど、三鷹ダンジョンを使えるうちはそこに集中しましょ」

「ランキングを狙うには時期も中途半端ですし、経験値重視の三鷹ダンジョンでは魔石の獲得効率も落ちます。ランキングは自然に上がる程度を目安にし、まずはダンジョン下層に挑めるレベルまで上げて、リセット後から本格的に考えればよいと思います」


 それがいいのかな。じゃあ、明日からの探索はいつもと変わらんってことだね。

 先のことはなんとなくでいいとして、とりあえずはみんながレベル25になって、パワーアップするのが楽しみかな。

 三鷹ダンジョンの最後の階層、第三十階層だった。あそこにも、なるべく早く行きたいね。


 よっしゃ。まずはレベルを上げて、次なるフェーズのお金稼ぎに備えよう!

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