表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ぼっち・ダンジョン  作者: 内藤ゲオルグ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

275/298

新しい戦いの先生?

 妨害結界……でいいのかな。その中にいると体が重く感じる。

 たぶん、実際に重くなったわけじゃなくて、ステータスの力が引き出しにくい感じ?


 ダンジョンの外にいる時に近くなるみたいな、そんな感じだね。マドカのスポットライトやリカちゃんのスキルは普通に発動できているっぽいから、天剣の奴らが使った結界のほうが高性能っぽい。


 あれこれたしかめようとする前に、身長2メートルくらいの金の騎士がリカちゃんに襲いかかった。

 超すごい防御スキル『拡張魔力装甲』で広がった大楯に長い槍が振り下ろされる。明らかに威力が高そうな衝突音だね。

 だけどリカちゃんがそのくらいで動じるはずはない。最初の一撃を完璧にはね返して、でもそこから金の騎士が連続攻撃を始めた。


「うおー、やるもんだね」


 ただ力任せに叩いたり突くんじゃなく、リカちゃんの防御を崩そうとする攻撃だ。どこを叩かれても不動のリカちゃんには通用しないけど。

 それにしても図体ばかりでっかい銀の恐竜より、金の騎士のほうがずっと強そう。

 前の階層にいた銀の騎士の時は、攻撃よりももっと防御が強い感じだったけどね。金色に進化した騎士は、攻撃も超強くなったっぽいわ。


「葵、この騎士タイプのモンスターは戦闘能力が全般的に高そうですね」

「ちゃんとした戦士の動きになってんのかな? あの強かった神楽坂ダンジョンの骸骨くんたちを思い出すわ」

「たしかに、強いわね。モンスターとしての格で言えば、メタル系であることも合わさってかなりの高さよ」


 パワーとかスピードはめっちゃすごいけど、闘いの上手さはイレギュラーモンスターの骸骨くんほどじゃないかな? でもまあ強いね。


「まともに受け続けていると、結構きついですねえ」


 すごい威力だからね。受けられるだけですごいよ。


「梨々花、結界の影響はどうだ?」

「体感ですけど……ステータスが2割下がったくらいの印象ですかねえ」

「そんなところか、私も同感だ。影響は大きいが、やれないことはないな。幸い、スキルの行使に影響はない」

「アタシは違和感が気になるな。まあ慣れの問題だろうが」


 リカちゃんのすごい防御のお陰で、こんなにゆったりと観察とか確認までできちゃうわ。普通に考えて、私たちすごくね?


「あ、行動が変わりますよ!」


 と思ったら、リカちゃんが警告してくれた。

 不動の硬い防御を崩せないとわかったのか、金の騎士がいったんリカちゃんから距離を離した。


「うちも結界使う」


 なにがあるかわからんからね。不気味な感じするし、みんな気合を入れ直した。


 ツバキの『たしなみの大結界』が広がった直後に騎士が動いた。

 こっちの結界の効果で騎士の動きはにぶくなったはず。それなのに、かなり速い。しかもリカちゃんを避けたコース取りだ。


「させませんよ!」


 不動のリカちゃんが、ささっと『不動防御』を解除して騎士のコースに割り込む。超ギリギリだ。

 体当たりを受ける形になったリカちゃんだけど、その超ギリギリのタイミングでまた不動のリカちゃんになっている。さすがだね。


「梨々花、無理はするなよ」

「まだまだ大丈夫です!」

「攻撃するわよ」


 マドカがリカちゃんの横っちょのほうから拳銃を撃った。超強い魔法の散弾銃じゃなくて、拳銃タイプの魔法の武器だね。


「アタシの『耐性喰い』は通ってる。いくら金のメタルだろうが、多少は効果あるはずだ」


 撃ちまくっている拳銃の弾は、ちゃんと騎士の頭に命中している。

 前の時は金よりずっと弱そうな銀の騎士でも、銀ちゃんの狙撃銃の弾丸を普通にはね返した。マドカの拳銃はもっと威力が弱いから、普通だったら全然効かないはず。

 それなのに、金の騎士が嫌そうにちゃんと盾で防いだ。


「呪いの刻印が効いてるわ!」

「次は私です!」


 沖ちゃんがマドカとは反対方向の横手から、呪いの刻印が入った刀で斬りかかる。

 マドカの銃撃を防御中だった騎士に、まんまと刀がぶち当たったけど、さすがにぶった斬るまではいかなかった。でもちゃんとダメージは通ったっぽくて、沖ちゃんはさらに連続で斬りかかった。


 銃撃と斬撃のどっちかを騎士の盾で防御させて、どっちかがダメージを食らわせる。なんかふたりの連携攻撃、いい感じだね。


「くっ、思った以上に強いですよ!」


 それでも金ピカの騎士は普通に強い。

 ふたりの攻撃に徐々に対応するようになってしまった。マドカの銃撃を盾で防いで、沖ちゃんには槍の攻撃で立ち向かう。動きが速くて力も強いし、フェイントまで使ってるわ。


 いい感じの戦いを見守っていると、銀ちゃんが私の横にきた。


「シルバーの恐竜型には、まゆのスキルと呪いの刻印武器があれば十分だったのだがな。ゴールドは一気に強さが跳ね上がるようだ」

「やっぱ防御力がめっちゃ上がってるっぽいね。銀ちゃんの銃なら倒せるかな? ツバキの刻印が入ったもう一丁の狙撃銃でさ」

「これでやれないなら、この先の階層は厳しいだろうな。この階層で私たちは各々、あらゆる意味でレベルを上げる必要があるのかもしれん」


 ツバキの呪いの護符は、メタル系を余裕でぶっ倒せるちょっとした切り札みたいなものだった。今回は消耗品の護符じゃなくて、武器に刻印したものだから護符の残りを気にしなくていい。


 ただ、攻撃が通用はしているけど、前までみたいに一発で倒せるほどじゃない。私でも楽には倒せないだろうし、これが金のメタル系の強さってことなんだろうね。


 マドカと沖ちゃんのふたりだけじゃなくて、みんなで一気に襲いかかればもっと楽に倒せるだろうけど、あれが同時に何体も出たらマズいからね。ここで連携とか倒しやすい方法を編み出したいね。


「でもその前にさ、みんなの最強スキルでやれるかどうか、ちゃんと試したい気はするね」

「そうだな。だがまずは私の狙撃銃からいかせてもらう」


 銀ちゃんがいつものとは別の、いかつい狙撃銃を構える。狙撃銃を2本持って、さらに拳銃とかナイフも持ったスタイルの銀ちゃんは、なかなかいかついね。

 そうして、動き回る沖ちゃんや金ピカ騎士の一瞬の隙をついてぶっ放した。


「さすが銃の名手だよ!」


 頭にドカンと命中したすごい威力の弾丸は、金ピカ騎士の首をガクッと横に傾けさせると同時にモンスターを光の粒子に変えた。


「よし、この銃なら倒せるな」

「やるじゃねえか、銀子」

「だがこの銃では私自身の消耗が大きい。呪いの刻印があっても、楽にはいかないな。次は各々、最高威力のスキルでやってみるぞ。そのあとでまた連携確認だ」

「次はあたしがやるわね」


 マドカの散弾銃と『業火装填』のスキルは超派手でカッコいい。久しぶりに見られるね!


「金のメタル系モンスターですからね、どこまで通用するか楽しみです」


 沖ちゃんの新スキルもめっちゃカッコいい。黒い雷とかまとっちゃってさ。ワープみたいなすごい移動もできるんだよね。私ももっといろんな技とかほしくなっちまうわ。


 あ、そうだよ。カッコよくはいけど『ぬるぬるアーマー』も試したいね。



 そんなわけで、金ピカ騎士の行動パターンはわかった。

 普通にめっちゃ強いし妨害結界も使ってくるけど、それだけだ。ほかに変なことはしてこない。

 つまり、練習する相手にちょうどいい!


 まだ先の階層に進む気にならないくらいには強いから、早くこいつを楽に倒せるようになりたいね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ