Vol.080【眠らない街で…】
Vol.068【捜査開始!】が抜けておりました。
現在、該当話を追加しております。
読んでくださっていた皆様には、ご迷惑をお掛けして申し訳ございません。
2017年3月24日
トゥルルル……トゥルルル……
ガチャ!
ケンジ「もしもし?」
来夢「………」
ケンジ「もしもし?」
来夢「………」
ケンジ「誰だ?」
来夢「久しぶりだなぁ……ケンジ。」
ケンジ「……誰だよ、お前。」
来夢「おっと、切るなよ?
俺だよ、来夢だ。」
ケンジ「……来夢?」
来夢「いやぁ〜、まさかお前がこの街にいるとは思わなかったぜ。」
ケンジ「なんでこの番号知ってんだよ。
お前と話すことなんかねぇ。」
来夢「待てって。
今日は揉めるために電話したんじゃねぇ。」
ケンジ「……」
来夢「詫びを入れたかったんだよ。」
ケンジ「詫び?」
来夢「あの頃、施設でお前に散々迷惑かけただろ。
今になって考えると、ガキだったとはいえ酷ぇことばっかしてた。」
ケンジ「……詫びる相手は俺じゃねぇだろ。」
来夢「空のことか。」
ケンジ「当たり前だ。」
来夢「わかってる。
けどよ、お前にも随分ぶつかったからな。
だから、まずはお前に会って話したかった。」
ケンジ「空には会えねぇぞ。」
来夢「そんなことくらい知ってる。」
ケンジ「なら話は終わりだ。
もう電話してくるな。」
来夢「待てって!
もうあの頃の俺じゃねぇんだよ!」
ケンジ「……」
来夢「ちゃんと会って、全部終わらせたいんだ。
そしたら俺も前に進める気がしてよ。」
ケンジ「…………」
来夢「お前に詫び入れたら、もう二度とお前の前には現れねぇ。
だから、一回だけでいい。」
ケンジ「……どこ行けばいい。」
来夢「おっ、話が早ぇな!」
ケンジ「勘違いすんな。
これで最後にしたいだけだ。」
来夢「十分だよ。」
ケンジ「……ツレ、一人連れてっていいか?」
来夢「ダチか?
あぁ、構わねぇよ。大歓迎だ。」
ケンジ「店は?」
来夢「歌舞伎町第三番街。
『BAR LOOP』だ。」
ケンジ「……歌舞伎町か。」
来夢「ダメか?」
ケンジ「いや、構わねぇ。」
来夢「じゃ、明日の夜7時な。」
ケンジ「あぁ……」
ガチャ!
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来夢「フフッ……」
来夢はゆっくりとスマホをポケットにしまった。
歌舞伎町のネオンが、
夜の街を赤く滲ませている。
来夢「……上手く食いついたな。」
ケンジ――
お前は昔から変わらねぇ。
真っ直ぐで、
甘くて、
最後には人を見捨てられない。
だからこそ、
俺はお前が嫌いだった。
来夢は煙草に火をつけ、
ゆっくり煙を吐き出した。
来夢「待ってろよ、ケンジ……」
「あの日の続きを、
今度こそ終わらせてやる。」




