Vol.074【シンクロニシティ】
数日後
2016年8月13日 AM11:03
トゥルルル……トゥルルル……
ガチャ
篠原「はい、篠原です。」
美麗「あ、もしも〜し、優ちゃん?生田で〜す!」
篠原「優ちゃんって……美麗か!?何かわかったのか?」
美麗「今ね、お盆休みで渋谷に来てるよ!カモン!」
篠原「情報はあるんだろうな?」
美麗「もっちろん!ストロベリーパルフェが待ってるよ〜!」
篠原「それ、お前が待ってるだけだろ!!」
美麗「いやいや!ちゃんとした情報あるから!」
篠原「どこに行けばいい?」
美麗「シルクレームでね!」
篠原「待ってろ!」
美麗「ぁい!!」
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20分後
美麗「おっそいぞぉー!!」
篠原「そんなすぐ着けるか!!これでも全力で来たんだよ!!」
美麗「なら許すっ!」
篠原「ったく……で?情報は?」
美麗「せっかちだな〜!ま、パルフェでも食べようよ!」
篠原「甘いのはちょい苦手なんだよ。美麗は好きなの頼め。」
美麗「えーーー!一緒に食べてよ〜!!」
篠原「なぁ!俺はお前とデートしてるんじゃねぇぞ!!
それでなくてもオッサンが若い女といるの、ちょっと恥ずかしいんだよ!」
美麗「大丈夫だって、お父さん!」
篠原「は?」
美麗「お父さんって呼べば自然でしょ?」
篠原「じょ、冗談じゃねぇ……!ほんと調子狂うな……。
これ終わったら盆なんだから墓参りでも行け!」
美麗「趣味じゃないな〜!」
篠原「趣味で行くもんじゃないからな!!」
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そして更に30分後
美麗「あー食った食った!!」
篠原「今どきの女子の発言か、それ!」
美麗「では!早速本題!」
篠原「やっと来たか!!」
美麗「昨日ね、空ちゃんと電話してからランチして、そのあと原宿に行ったんだ!
もちろん私たちは渋谷系だけどね!」
篠原「渋谷系とか原宿系とか、俺にはさっぱりわからん!」
美麗「渋谷系は黒、原宿系は青って覚えとけばいいよ。」
篠原「色かい!!で、空央さんには会ったのか?」
美麗「会ったよ!もう空ちゃんのスタイルと美貌ったらすごいんだから!
私もまぁまぁだけど!」
篠原「まぁ、お前と空央さんならK-POPアイドルも顔負けだな。」
美麗「でしょ?空ちゃん赤髪だし、私はピンクゴールドだし、めっちゃ目立つもん!」
篠原「うーむ……探偵の助手は目立つ格好はNGなんだがな……」
美麗「アハハ!いいじゃん!空ちゃんと遊びつつ、繭ちゃんの居場所聞くのも“捜査”なんだからさ!」
篠原「……それもそうだな。で?わかったのか?繭さんの居場所。」
美麗「まず1つ目の情報!」
篠原「よし、来い!」
美麗「空ちゃんのお母さん、再婚してたんだって!
しかも義父とうまくいってなくて、今は一人暮らししてる!」
篠原「里親の母親が再婚……そして別居か。」
美麗「うん。」
篠原「なぜ再婚したんだ?離婚か?」
美麗「違うよ。お父さん、事故で亡くなったんだって。」
篠原「……そうか。」
美麗「かわいそうだよね、空ちゃんも。」
篠原「なるほど……新しい父親と折り合いが悪くなって家を出た、か。」
美麗「おっ!さすが探偵!意外とやるじゃん!」
篠原「“意外と”は余計だ。」
美麗「でね、空ちゃん青陵学院なんだよ!」
篠原「それはもう調査済みだ。」
美麗「えーーー!」
篠原「悪いな。」
美麗「でもでも!2つ目がある!」
篠原「今度こそ頼むぞ。」
美麗「空ちゃん、ずっと片思いしてる人がいるんだよ!」
篠原「恋のひとつやふたつあるだろ。」
美麗「いやいや、“普通の好き”じゃないの。
昔から、かなりのめり込んでる感じ。」
篠原「昔から?」
美麗「うん。中学の頃から。
空ちゃんってさ、好きな人ができると人が変わるの。
興味ない人には1ミリも愛想ないのに、好きな人には別人レベル。」
篠原「そこまでか……」
美麗「ひめぐりの家にいた頃も、好きなタイプとかアイドルの話、よくしてたから分かるんだよ。」
篠原「あの容姿で好かれたら、男はすぐ落ちるだろ。」
美麗「どうだろうね、その人は。」
篠原「……落ちないタイプか?」
美麗「うん。空ちゃんより1つ上で、写真が好きな人。
人付き合いが苦手で、女の子にもあんまり興味ないって。」
篠原「人付き合いが苦手……名前は?」
美麗「南漓久くん。」
篠原「……南漓久?」
美麗「今は渋谷のツインライトプロダクションっていう映像会社で働いてるって。」
篠原「――っ!?」




