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ビルドアップ 3
「オメーら。ダセーことやってんじゃねーよ!」
黒色のワゴン車に押し込まれようとされていたその刹那。背後から野太い低い声が聞こえた。
「ああ? トラかテメエ。先輩が何しようとテメエに関係ねーだろ」
「何ならオマエも一緒に来るか? これは上玉だぞ。」
「オメー、ドーテーだろ? 捨てさせてやるから、一緒来いや」
トラ、と呼ばれた男がゆっくりと近寄ってきた。その場の誰よりも背が高くガッチリしている。建設作業員か何かだろう、どちらにしても不良感ハンパない…
絶望感にあかねが打ちのめされようとした、その時。
一閃の風が吹いた。
リーダー格の男が吹っ飛んだ。
そのトラと呼ばれる男が獣となった。
残りの二人の不良は声を上げる暇もなく、道路に崩れ去った。
呆然としているあかねの手を取り、トラは走り出した。あかねはされるがままに引き摺られて行った。




