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「そう。専業主婦だった頃はさ、自分に余裕があるんだよ。自分に余裕があるから子供を良く見れる、だから褒めてくれるし叱ってくれるし。でも親が生活で一杯一杯になっちゃうとさ、子供の事なんか見れなくなんだよ」
亜弓の独白に健太は息を飲んで聞き入っている。
「テストでいい点とっても褒めてくれない。学校で悪さしても叱ってくれない。孤独、しかなかったんだ、あの頃のアタシ」
「孤独、か…」
「そ。それからはテストでいい点取る意味がわかんなくなって勉強しなくなる。家にいても寂しいだけだから意味もなく外に出る。すると同じ様なヤツが居るわけよ。そんでそいつらとつるむ様になる。気がつくと髪の毛まっ茶っ茶、夜も家に帰んなくなる」
幸い、ウチの克哉は既に大学生。体育会の寮に入っており、その心配はなさそうだ…




