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クリーンシート 1
「な、永野サン… ホントに、アタシ、クイーンと話せるんだよね? これ、夢じゃないよね…」
亜弓が半分嬉しそうに、半分怯えながら健太に伺う。どうしてこの子は島田の事をこんなに仰ぎ見るのだろう。サッパリわからない。
「生意気な女だって、追い出されないかなあ… 嫌われないかなあ… あー、マジキンチョー」
そんな亜弓を愛おしそうに健太は見詰める。そんな母親をトラはウザそうに見下す。
東西線の門前仲町駅を降り、エスカレーターで地上に出る。もうすっかり初夏の夕暮れの街並みに、懐かしさも込み上げてきて健太は目を細める。
健太は思うところがあり、また前々からの亜弓との約束もあり、生まれ故郷である門前仲町の『居酒屋 しまだ』に亜弓を誘うと、まるで子供みたいに彼女は飛び跳ねて喜んだのだった。




