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トラ トラ トラ!  作者: 悠鬼由宇
第5章
323/440

VAR 6


「おーい。みんなー。ギョーム連絡―」


 トラが健太からのメッセージを読み、声を張り上げる。



「今週の土曜、川崎フロンティアと練習試合入ったから」



 しんと静まり返る。



「十五時に川崎のグランドに集合だってよ。平谷―、遅刻すんなよー。ウチに泊まってからの一緒に行くかー」


「いーっすねー、川崎。うわ、さすが永野コーチのツテ、スゲー」



 小谷はゴクリと唾を飲み込み、


「いやいやいや… あの、フロンティアと、試合って…」


「無理無理無理… ボール触れないっしょ…」


「マジで? あのフロンティアと? ないない…」



 口々に弱気が噴き出す。キョンでさえ、


「ちょっと、相手強過ぎない? 流石に富士見坂もここまで…」


「だからいーんじゃね? ホントの実力あるとことやっとけばー」


「うん。わかるよそれは。でも、フロンティアって…」


「エリート中のエリートの集まりだろ。無駄だって、やっても…」



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