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マルセイユルーレット 1
「永野サン、なんか周りうるさいっすね」
キョンは不審な二人組の方を見ながら口を尖らせる。
「父兄じゃないな。どっかの偵察か、街クラブのスカウトじゃないか?」
「ですかね… どーでもいーけど… それより、今のはユーキくん、ナイスキーでした!」
「ああ。多分トラがあのキッカーの蹴る方向教えたんだと思う」
「ユーキくん。多分永野サンが来てから、一番伸びましたよね」
「ああ。G Kはカテゴリーが上のシュートを受ければ受けるほど、伸びるからな」
「あは、永野サンのシュート、泣きながら受けてましたもんね」
練習のたび、健太は小谷にJ F L仕込みのシュートを数多く受けさせていた。まあ、怪我しない程度にだが。そしてキョンの言う通り、このメンバーの中では飛躍的に実力を伸ばしてきている。
キャッチングの基礎もしっかりと教えたが、何よりもコーチング、即ち味方への指示の大切さをことあるごとに伝えている。その効果が今日の試合でも満遍なく発揮され、数多くのピンチの芽をコーチングによって摘んでいる。




