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トラ トラ トラ!  作者: 悠鬼由宇
第4章
275/440

マルセイユルーレット 1


「永野サン、なんか周りうるさいっすね」


 キョンは不審な二人組の方を見ながら口を尖らせる。


「父兄じゃないな。どっかの偵察か、街クラブのスカウトじゃないか?」


「ですかね… どーでもいーけど… それより、今のはユーキくん、ナイスキーでした!」


「ああ。多分トラがあのキッカーの蹴る方向教えたんだと思う」


「ユーキくん。多分永野サンが来てから、一番伸びましたよね」


「ああ。G Kはカテゴリーが上のシュートを受ければ受けるほど、伸びるからな」


「あは、永野サンのシュート、泣きながら受けてましたもんね」



 練習のたび、健太は小谷にJ F L仕込みのシュートを数多く受けさせていた。まあ、怪我しない程度にだが。そしてキョンの言う通り、このメンバーの中では飛躍的に実力を伸ばしてきている。


 キャッチングの基礎もしっかりと教えたが、何よりもコーチング、即ち味方への指示の大切さをことあるごとに伝えている。その効果が今日の試合でも満遍なく発揮され、数多くのピンチの芽をコーチングによって摘んでいる。



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