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WB 3
健太は呆然としてしまう… これまで良子が健太に対して、こんなにはっきり自分の意見を言うことなど一度もなかったからだ。
「そんな事はありません。私は何度も何度もあなたに話しています。でもあなたは全く耳をかさなかったのです」
本当にそうなのだろうか、結婚してからの自分を振り返ろうとした時、
「これ以上あなたと一緒にいる事はできません。克哉は当家で引き取ります。来週実家に戻ろうと思います」
克哉との思い出が走馬灯の様に健太の頭の中を駆け巡った。
「この家は父があなたに与えたものなので、どうぞご自由にお使いください」
結婚祝いに良子の父は、新丸子の新築マンションの最上階を二人に与えたのだった。
それだけ言うと良子は、離婚届をテーブルの上に置いたままキッチンに入っていった。
翌週、健太が仕事から帰ると、良子は不要な荷物は置いたまま家からいなくなっていた。




