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スルーパス 1
「須坂、オレさ…」
「何よ、トラくん?」
「スナック あゆみ」での時間が遅くなり、トラがあかねを家まで送ることになった、その電車の中で。
「あの人のとこで、サッカーしてみてえかも」
「それって、フロンティアのユースに入るって事?」
「ああ。プロになれるか分かんねーけど、あの人の元でどこまでやれるか試してみてー」
あかねはトラの手を取り、
「いいじゃない。素晴らしいことよ。礼節を弁え己を律し、プロフェッショナルを目指す。ああ、なんて素敵なこと… 今となっては、あなたが本当に羨ましいわ」
「へ? なんで?」
「だって。この年で将来なりたいものを目指せるなんて」




