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マンツーマン 7
「ケンタ、なげーよ。行くぞっ」
トラが馴れ馴れしく健太の後頭部を軽くはたき、そのまま健太の肩に手を乗せる。
肩に感じるトラの掌の温かさが、健太の心に染み入ってくる。
改めて納骨されたソメイヨシノを眺める。満開から数日過ぎて葉桜が垣間見れる。その樹の向こうに本牧の港が遠く眺められる。
正直、良子と克哉とで墓参りなぞしたことがない。そんな話すら持ち上がらなかった。
肩に手を乗せたままのトラを見る。葉桜をボーッと眺める亜弓を見る。
これが家族、なのだ。そして本来ここにいるのは…
不意に涙がこみ上げてくる。




