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トラ トラ トラ!  作者: 悠鬼由宇
第1章
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CB 8


 そう言えば、彼らが立ち去り際に言っていた言葉が、健太の脳裏に蘇ってくる。



『蒲田のトラ』



 地元で有名な不良なのだろう、コイツは。一人納得し、健太はグラスを一気に呷る。



「でー? オジさんは何してる人なのー?」


 中年のホステスがタバコをふかしながら聞いてくる。


「そこの、川向こうの会社。」


「あー、玉エレねー。名刺くれるー?」


 健太は財布から名刺を抜き出す。



「へー、永野健太、さん。……え…? 第三、営業、部長!」


 ママがカウンターから身を乗り出し、素っ頓狂な声で、


「マジマジ? 部長さん、なの?」


 隣でチャーハンを食べ終わったトラが、全く興味なさそうな目で健太を見下す。


「去年、まで。今は、休職中。」



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