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トラ トラ トラ!  作者: 悠鬼由宇
第2章
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アイソレーション 5


「そう言えば。トラに助けられたのも、この辺だったよ」


「そうなん?」


「もしあの日。俺が夜桜を観ようとここに来なければ。今、俺たちこうしていないんだよなあ」


「あは、そりゃそーだ。それにさ。そのヤンチャ坊主たちが永野サンに絡まなきゃ、トラが助けることもなかったんだよね」


「そっか。そしたら、アイツらにも、感謝、だな」



 亜弓はドキッとしながら、


「え…?」


 健太は慌てて、


「あ、いや、アイツらに絡まれなきゃ、今こうして二人で桜観てない訳じゃない?」



 しばらく二人は黙り込む。



 川の向こうに日が沈んでいく。夕焼けに照らされたソメイヨシノのピンク色は、幻想的な色彩を帯びて二人の心を和ませる。



「もしさ、トラたちが予選勝ち抜いたらさ、」


 亜弓が意を決して呟く。健太は優しい瞳で亜弓を見つめる。



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