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アイソレーション 5
「そう言えば。トラに助けられたのも、この辺だったよ」
「そうなん?」
「もしあの日。俺が夜桜を観ようとここに来なければ。今、俺たちこうしていないんだよなあ」
「あは、そりゃそーだ。それにさ。そのヤンチャ坊主たちが永野サンに絡まなきゃ、トラが助けることもなかったんだよね」
「そっか。そしたら、アイツらにも、感謝、だな」
亜弓はドキッとしながら、
「え…?」
健太は慌てて、
「あ、いや、アイツらに絡まれなきゃ、今こうして二人で桜観てない訳じゃない?」
しばらく二人は黙り込む。
川の向こうに日が沈んでいく。夕焼けに照らされたソメイヨシノのピンク色は、幻想的な色彩を帯びて二人の心を和ませる。
「もしさ、トラたちが予選勝ち抜いたらさ、」
亜弓が意を決して呟く。健太は優しい瞳で亜弓を見つめる。




