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ゼロトップ 1
「去年。私はパワハラで訴えられ、関連会社に左遷となりました。」
会議室がシーンと静まりかえる。
「同じ頃、妻に離婚を申し立てられ、独り身となりました」
皆が健太の言葉に、息をするのも忘れるほど聞き入っている。
特に一美の衝撃は相当のものであった、まさかこんな立派な紳士がパワハラ? 離婚して独身? 信じられない…
「私は仕事と家庭の両方を失い、自暴自棄となり、昨年末暴力事件を起こしてしまい、現在会社から自宅謹慎処分を受けております」
遠くの車のクラクションの音が会議室に響き渡る。一美は自分の息を呑む声が会議室に響いた気がする。
「そんな私がお子さん達を預かる資格があるでしょうか。おそらく保護者の皆さんは大変不安を持たれると思います」
皆が、いやあゆみを除く皆が、軽く頷く。




