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インナーラップ 6
「…… という訳で、この度学校側からもお願いして、サッカー部のコーチに就任してくださった、永野さんです。永野さん、一言お願いします」
健太は立ち上がり、エリートサラリーマン然としたお辞儀をする。保護者達はちょっと背筋を伸ばして黙礼する。
「この度、ご縁があってこの学校のサッカー部を指導することになりました永野健太です。サッカーは子供の頃からやっていまして、高校の時にインターハイに出場しました」
おおお、と保護者がどよめく。
「大学でもインカレでベスト4に入りました。卒業後、玉川電機に入社しサッカー部でJリーグ昇格まで選手としてやっていました」
すごい… 保護者達の目がウルウルしている。
「選手引退後は営業職に邁進し、去年まで営業部長を拝命しておりました」
遂に拍手が起こる。勿論煽動しているのは松本の母親だ。
「そう。去年まで。」
健太は静かに着席する。保護者達は頭上にはてなマークを浮かべる。




