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第二話 謎の光

第一話をお読みいただき、ありがとうございます。

夢の中で「クリプトン」と呼ばれたさとし。

その謎は、現実世界で起こる不思議な出会いによって、少しずつ動き始めます。

どうぞ最後までお楽しみください。

夕焼けに染まる公園は、昼間の賑わいが嘘のように静かだった。

風が木々の葉を揺らし、遊具の向こうでは小さな子どもたちが家路を急いでいる。

その景色の中に、一人だけ時間が止まったように座る老人がいた。

白い帽子に、質素な灰色の上着。

どこにでもいそうな老人なのに、不思議とその姿だけが周囲の景色から浮かび上がって見える。

さとしは思わず足を止めた。

老人はゆっくりと顔を上げ、穏やかな笑みを浮かべる。

「やっと会えたのう。」

その声には、初対面とは思えない懐かしさがあった。

「……私をご存じなんですか?」

老人は答えず、静かに空を見上げる。

茜色の空には、一番星が小さく輝いていた。

「長い旅じゃった。」

「何億という時を越えて、お前はここまで来た。」

さとしは困惑した。

何を言っているのか分からない。

だが、その言葉を笑い飛ばすこともできなかった。

「あなたは、誰なんです?」

老人はゆっくりと立ち上がる。

そして、さとしの胸へそっと手をかざした。

その瞬間だった。

胸の奥が温かくなる。

心臓の鼓動とともに、白金色の光が身体の内側から広がっていく。

「これは……。」

思わず胸に手を当てる。

確かに何かがある。

見えないはずの光が、自分の中で静かに脈打っていた。

老人は優しく微笑んだ。

「光は消えたのではない。」

「お前が忘れていただけじゃ。」

その言葉と同時に、さとしの脳裏へ一つの光景がよみがえった。

満天の星空。

巨大な宇宙船。

白銀の制服をまとった人々。

そして、自分へ向かって手を伸ばす一人の青年。

『約束を忘れるな。』

その声が響いた瞬間、映像は消えた。

さとしはその場に膝をつく。

「今のは……何だったんですか。」

老人は静かに答えた。

「思い出すには、まだ早い。」

「だが、時は近い。」

そう言って老人は公園の出口へ向かって歩き始めた。

「待ってください!」

さとしが呼び止める。

老人は振り返らず、小さく言った。

「明日の夜、町外れの瞑想室へ来なさい。」

「そこから、本当の旅が始まる。」

夕暮れの風が吹き抜ける。

老人の姿は木々の間へ消え、気づけばそこには誰もいなかった。

さとしは一人、公園に立ち尽くす。

胸の奥では、白金色の光が静かに鼓動を続けていた。

その夜、眠りについたさとしは再び夢を見る。

今度は遠い宇宙ではない。

青く輝く地球を見下ろす、一隻の巨大な宇宙船。

そして誰かが、はっきりとこう告げた。

「ようこそ、クリプトン。」

夢は、もう夢ではなくなり始めていた。

第二話をお読みいただき、ありがとうございました。

ついに、さとしは導きの老人と出会いました。

老人の正体とは何者なのか。

そして、「クリプトン」とは誰なのか。

次回、第三話「導きの老人」では、物語がさらに大きく動き始めます。

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あなたの心にも、光の記憶がありますように。

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