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幼馴染みの彼女が僕を殺しにやってくる!  作者: ぱんだ祭り
「本物」のツインテール編wwwwwwwwwwwwww
89/204

第89話「本物」の天使の力wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

 沙織の豪邸の庭に現れた戦車。

 沙織はめっちゃはしゃいでいたが、スマホで運転が得意なコブを呼び出すと、タイ語で何かを指示し僕達は沙織の部屋に戻った。


「ツインテールは凄いな!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww秋山殿の魂がwwwwwwwwwwwwwwwwwwニャンパスさんチームはリア充を戦車で殺して下さい!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwそれから学校を木っ端微塵に砲撃して休校にして下さい!wwwwwwwwwwwwwwwwww」


 沙織は病んだ笑みを浮かべながらめっちゃはしゃいでいたんだけど、僕には何を言っているのか全くわからなかった。

 これだけ訳がわからないことが続いているのに、「本物」達はいつも通りマイペースで好き勝手にしている。

 とりあえず、あの戦車を沙織の豪邸の敷地外に出すことだけは避けなくてはならない。


 ああ…だんだん手に負えなくなってきたな…

 この「本物」達が大暴走して、この世界を破壊し始めるのも時間の問題なのかも…

 こいつらを止められるのは僕か沙織のお母さんくらいだから、うまく誘導してこの世界の崩壊を防がなくては…

 そのためにもまずは天使のタロット占いが何なのか確認しないと…


「じゃあ、次は僕のことを占ってもらおうかな」


 僕は沙織の部屋に飾ってある、何かのアニメかゲームのキャラと思われるフィギュアを1体手に取ると天使の前に置いた。

 天使はタロットカードをキリながら、無表情でじっとフィギュアを見つめていた。


「このフィギュアを歩かせて欲しいんだ。5,6歩くらいが良いな」


「わかった」


 僕がなるべく優しく天使にお願いすると、天使はすぐに1枚のカードをテーブルの上に置いた。

 

「刑死者。歩く」


 天使が小さな声でつぶやいた途端、そのフィギュアはゆっくりと歩き始めた。

 1歩…2歩…、ちょうど6歩目を歩み出したところで、そのフィギュアは動きを止めた。


「のわあああああああああああああああああああああっ!!!ツインテールの占いがまた的中だよ。凄い!凄い!」


 あんまり考えてなさそうな顔で若菜ちゃんが興奮した様子で大騒ぎし始めると、沙織は動きを止めたフィギュアを手に取り、狂ったように笑いながらフィギュアを隅々まで観察し始めた。


「うっひひひxひxひxhxひぃいいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwまさかリナに命が宿り歩き出すとはwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


「沙織、リナってなんだ?そのフィギュアは有名なアニメか何かなのか?」


 僕がそう聞くと沙織はちょっと怒りだした。


「何言ってるんだ差身!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwラノベ界のレジェンド中のレジェンドであるリナ=インバースだぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwリナを知らないとは非国民としかいえないwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww黄昏よりも暗きもの…wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


「へえ、良く分からないけど、めっちゃ有名なんだね」


「当たり前だwwwwwwwwwwwwwwwwwwスレイヤーズを知らないとは非国民にも程があるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww差身もしばらく私の家にいるんだから全巻読むんだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwアニメもいっぱいあるぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwそうだなwwwwwwwwwwwwこれからスレイヤーズのアニメ版をみんなで見ることにしようwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwニャンパスニャンパス…wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 沙織はニャンパスと言いながら大量にDVDとBlu-rayが保管されている別な部屋にスレイヤーズを取りに行った。

 

 天使は無表情でタロットカードを手に取ったまま身動きしなかった。

 僕は天使をじっと見つめると、天使はこちらをゆっくり振り向いた。


 でもこれで分かった。

 恐らくあのタロットカードは、今目の前で起きた「本物」の奇跡とは実は関係ないのだ。

 だってあれはただ紙に絵が印刷された物だしね。


 ずっと僕は天使が現実と非現実というか、天使の頭の中の世界と外の世界の境目がないように感じていた。

 境目がなく一体化しているというよりは、どちらかというと天使は「自分の頭の中の世界が全てである」と捉えているのではないだろうか。

 それは自我で意識的にそう考えているのではなくって、うまく言えないんだけどまだ「外の世界」をあまり認識していないからそれ以上見えていない気がする。


 だんだん成長していく中で、自分が正しいと思っていることが学校や社会で通用しなかったり、理不尽なことに遭遇することも増えてくる。

 そうしていく中で「自分と世の中は別なもの」なんだなと経験的に覚えていく。

 だけれども、そんな納得出来ない世界で、自分とは考え方の違う人達と協力し生きていく必要があるんだと気がつくのだ。


 でもそうじゃない天使は自分の世界と向き合っている分、自分の中の世界がめっちゃ作りこまれているのではないだろうか?

 

 ガルムを呼び出したのも魔法陣の力じゃない。

 隕石で校庭を破壊したのも戦車を呼び出したのもタロットの力じゃない。

 天使が何かを思い浮かべそれを信じた時に「あらゆる事象が具現化」するのだ。

 

 外の世界をあまり理解せずに、固定概念にとらわれていない天使だからこそできる奇跡。

 人間の信じる力が高まり作り上げられた奇跡。

 見えない者だからこそ、できるようになってしまった奇跡。


 僕は自閉症の人達がめっちゃ詳細まで描き込んだ写真のような美しい絵を描くのを思い出した。

 何かが欠けている分、何かに特化した力。

 天使の特化した力は「頭の中のイメージを具現化する」力。


 それが一体どんな理屈で成り立っているのかは分からないけど、これだけの奇跡を目の当たりにしたらその存在を信じるべきだ。

 

 さてどうしようかな…

「本物」達はそれに全く気がついてないから、今のうちに対策を練らないとな。

 天使の感情を感じられないまん丸い瞳が僕を映す。

 その瞳からは天使の純粋さが伝わってくるようであった。

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