すっきりとした目覚め
眩しい…明るい日差しが窓から私の瞼に当たった。読み聞かせの間にうとうととし始めたカータを部屋に戻すのは忍びなく、抱き締めて背中をトントンと叩いていたうちに…寝てしまったようだ。春先が終わり…少し夏の匂いが近づいている季節だからか、いつもより布団が蒸し暑い。掛け布団を捲ると…私の腕の中でくるりと丸まって気持ちよさそうに寝ているカータがいた。…この子のせいか…。ヨシヨシ…。起こさないように頭を少し撫でる。数週間ぶりに落ち着いて睡眠ができすっきりとした頭で、1階のリビングに干していた薬草をとり、台所で水を飲んだ後薬を作りに2階の工房に入る。「よし。さっさと終わらせるか」
──30分ほどで作業を終えた私は、できた薬を木箱に入れて、元々出来上がっているものとまとめて馬小屋へと運んでから食事の用意を初める。さて…今日は…と、食材はもうあまりないんだった。帰りにある程度、調達してこないと…ジャガイモ…まだあったかな。今日買ってくる食材のことを考えながら、ジャガイモの皮を包丁で薄く剥き、細切りにして水に晒しておく。鍋に水を入れて火にかけ、沸騰したら切ったじゃがいもを下茹でする。6分ほど経ったら取り出し、温めておいたフライパンにオリーブ油とじゃがいもを投入…!ジリジリとした音がなんとも心地いい。そうして焼き目がついてきたら「ほっ!」くるりとひっくり返すして塩を少々と仕上げにケチャップと乾燥バジルをかけて、簡単ガレットの出来上がり。
…朝から揚げ焼き料理かよとか、太るぞ…とか知ったことか。じゃがいも…最強っ!
匂いに釣られてカータも目をこすりながら階段を降りてくる。「今日は街のほうに用がある。準備してくれるかい?」食事を手早く済ませそう言ってカータの分もさらにだし机に置いて椅子に座ったまま目をとろんとさせている彼の頭を優しく撫で、馬小屋の道具置き場から革製のサドルバックを持ってきて、馬に取り付け準備を済まし、ご飯を食べさせる。「今日は一日よろしくな」頭を撫でてやるとブルルと鼻を鳴らして返事をしてくれる。
そうして薬をサドルバックに積んでいると、食事を終えたカータがこちらに近づいてくる。
「ごちそうさまでした」
そうして寝癖のままの彼を私はやれやれと台所まで連れて行き、櫛で梳かしてあげた。そうして全ての準備が整うと、馬のサドルにカータを乗せて、私たちは麓の街に向かって薬の納品へと向かった。




