↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『フールの大冒険 ~本の世界に消えた両親を探していたら、聖なるマップに選ばれました~』  作者: ☆☆アダム☆☆


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
8/98

第8話 TIME本拠地

第8話 TIME本拠地

【本の世界のどこか】

地図にも記されていない場所。

そこには、黒い巨大な城がそびえていた。

城の中心には、十二時を指したまま止まった巨大時計。

まるで。

この場所だけが、世界の時間から取り残されているようだった。

◇ ◇ ◇

城の最上階。

十二の席が並ぶ巨大な円卓。

すべての席に人がいるわけではない。

空席も多い。

集まっている者たちも、顔のほとんどが影に隠されている。

ただ一つ。

左手の甲に刻まれた数字だけが、彼らの立場を示していた。

【1】

【5】

【8】

【10】

【11】

そして。

最奥。

【12】

「報告を」

No.12の一言で、広間が静まり返る。

No.1が前へ出た。

昨日の戦闘で傷ついた左腕には、まだ包帯が巻かれている。

「各地への宣告は完了しました。複数の☆付きアイテムを追跡中です」

「続けろ」

「それと、一件」

No.1が僅かに間を置いた。

「古い羊皮紙を持つ少女と接触しました」

円卓の空気が、ほんの少し変わった。

「少女?」

誰かが聞く。

「幼い人間です。名前は確認していません」

「羊皮紙は?」

「詳細不明。ただし通常の魔導具ではありません」

No.12は黙っていた。

No.1が続ける。

「少女を守っていた三匹のゴブリンと交戦。予想外の力を使われ、負傷しました」

「三匹に?」

別の影が低く尋ねる。

No.1の目が険しくなる。

「三匹は死亡。少女には直接攻撃していません」

トン。

No.12の指が一度だけ、肘掛けを叩いた。

「その少女には手を出すな」

全員の視線が最奥へ集まる。

「……理由は?」

「羊皮紙が本物なら、持ち主を泳がせた方が我々の目的へ近づける」

淡々とした説明。

合理的。

それだけを聞けば。

「必要以上に近づくな。観察に留めろ」

No.1が頷く。

「承知しました」

会議はそのまま進む。

世界各地の秘宝。

古代魔導書。

幻獣。

星付きアイテム。

TIMEは、ありとあらゆる力を集めていた。

「いつまで集める」

円卓の一人が尋ねる。

「俺たちはもう十分強い。それでも足りないのか」

「必要だ」

No.12は即答した。

「何のために?」

少しの沈黙。

そして。

「取り戻すためだ」

「何を?」

No.12は答えない。

ただ円卓を見渡す。

「お前たちも同じだろう」

誰も否定しなかった。

失ったもの。

奪われたもの。

捨てられなかったもの。

理由は違う。

それでも。

その全員が。

ここにいる。

「TIMEは、過去を嘆くための組織ではない」

No.12は止まった巨大時計を見上げた。

「奪われた時間を、取り戻すための組織だ」

◇ ◇ ◇

会議が終わる。

構成員たちが、一人ずつ闇へ消えていく。

やがて。

広大な円卓には、No.12だけが残った。

彼はしばらく。

No.1が置いていった報告書を見ていた。

『古い羊皮紙を持つ少女』

名前はない。

年齢も詳しくない。

それなのに。

何故か。

その紙を捨てられなかった。

止まった時計は。

今日も。

十二時を指していた。

あとがき

初期TIME会議は、あえて番号と雰囲気だけ。No.8、No.10、No.11の正体や能力は、それぞれ本格登場する回まで伏せます。

お読みいただきありがとうございます!

初期TIME会議は、あえて番号と雰囲気だけ。No.8、No.10、No.11の正体や能力は、それぞれ本格登場する回まで伏せます。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。