第八話 「風の魔法 ②」
私は、いま、風に成っている...
そうだ!私は...風なのだ...!
「そう、イメージだ。イメージしつづけろ...。」
私はいまイメトレをしている。成功のイメージだ。
風の魔法は思っていたよりもむつかしい。火や水に比べ、実感的な体験を得るのが難しいのが原因だろう。
風は目に見えない。全ては、車が吹っ飛ばされたり、木がしなったり。
あくまで、間接の感覚となるからだ。
だから、私は自分を風になったように考える。いや、感じる訓練をしている。
実際には、切り株の上で、豪華客船のポーズをしているだけだがね。
そんな訓練でも効果はあったらしい。
「風!」
手のひらにつむじ風が起こり、そこらに散らばっていた落ち葉を巻き込んで、消えた。10秒程度だ。
それでも、成功には、変わらない。
「やった!...」
思わず、ガッツポーズ。
この身体となると、心まで、影響されるのか?まあ、そんなことは、どうでもいい。
「ヴァン!」
「ああ...よく出来ている、飲み込みが、どうも早いようだな。だが...。」
とたんに、ヴァンの足元から、風が巻き起こり、立ってもいられなくなった。ヘリコプターのブレードの下に居るときみたいだ。
周りの枯れ木が不気味に鳴っている...
「これが、風の上位魔法「風流」だ...これくらいは...出来るようにならんとな。」
大人げないな。
...いや、ある意味子どもっぽいのかもしれない。
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