第二十四話 地霊戦 ①
あれからさらに馬車に揺られること一週間。腰も肩も尻も痛い。サスペンションのサの字もないのだから。
どこからか唐突にドスーン、と聞こえた。暗雲が遠く地平線の空に見える。
「ランド、今のが地霊の衝撃波?」
「ええ、いやしかしこんなところまで迫っているとは...」
「なにかマズイことでも?」
「この先に少し大きめの町があります。このままだとまあ、壊滅でしょうね。」
「それにしては随分楽観的に見ているじゃない。」
「別にあなたに期待しているわけじゃないんです。こちらから呼んでおいてこんなことを言うのはアレですが...というのがあちらさんの大まかな感想でしょうね」
「前にもいったでしょうが、地霊ってのは化け物です。スズカがいくら強かろうと限界がある。希望的観測は避けるべきだ。それをいま、身を持って体験した。そんなところです」
「随分言ってくれるね」
「これは失礼を。それより、まずは軍の責任者と話をつけに行ってきます。勝手な行動は慎むようにお願いします。」
そういって、ランドは馬車を降りていった。にしても走行中の馬車から飛び降りて無傷ってなかなかの化け物では?
―――
ランドが小一時間で戻ってきた。
どうやら話はついたらしい。
「スズカには地霊の進行方向にある小高い丘で待機してもらいたいとのことです。」
無言でうなずいた。
「作戦としてはこうです。まずスズカはその丘で待機する。すると、軍がなんとかして地霊を減速させますから、そのときを狙って特大の魔法で吹っ飛ばしてやる。」
「吹っ飛ばす?」
おもわず反問してしまったが...特大の魔法ってなんだ?魔法士は某映画の死の星が放つような惑星破壊レーザービームを放てるわけじゃないんだけど...
どうも認識の違いがあるのかもしれない。しかしどちらにせよやらなければ地霊にやられる。
一世一代の大舞台をせっかく用意してもらったんだ。どうせなら特大の花火を上げてやろう。
そう考えながら...
小高い...というには高すぎる500メートルはありそうな山を麓で見上げていた。
......やっぱこの世界の人間化け物揃いだわ。
すみません、20日ほどサボってました。
これからもときどき、というか結構サボることでしょう。(予言)




