表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生賢者はひきこもる  作者: 春市
第一章 森林編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/36

第十二話 「卒業」

 スズカとヴァンはにらみ合っている。

 と、スズカが

 「風流(ストレイ)!!」

 で飛び上がる。蜂のように。

 すかさず、ヴァンが大剣を構えながら、「(ウィンド)」で横へ避ける。

 私はそれを待っていた。

  「泥!」

 ヴァンの前では見せたことのない、地と水の複合魔法。

 ヴァンは思わず、足をとられ...

 体勢を崩す!

 今しかない!

 時が止まったかのようだ。

 浮遊感のなか、私がとっさに選んだのは...

 「石嵐(ストーンレイン)!」

 これもこっそり、特訓した成果だ。

 拳大の石が、ヴァンを襲う。

 ヴァンは弾く。

 一つ、二つ...

 しかし、三つ目を弾けなかった。


 ついに、ゆったりと、ヴァンは倒れた。


 「やった...!」


 「勝ったあああぁ!!」


 達成感が身体中を駆け巡る。アドレナリンが脳内でドッと出る気分だ。


 「まさか...してやられてしまったな...」


 ヴァンも悔しそうな声色だ。けれど...少し嬉しそうだ。


 ほどなく、私が勝利に酔いしれていると...ヴァンが何かを持ってやってきた。


 「おめでとう。スズカ。早めの成人のプレゼントと思ってくれ。」 


 そう言って渡されたのは、

 青い、金の刺繍がはいった丈夫そうなローブと、大きな宝石が先端についた杖だった。


 そういえば、この世界は十五歳が成人の国家が多いんだっけ。


 ヴァン曰く

 「魔法師がいつまでも、杖なしではな。杖は魔法師の象徴となるものだ。」


 受け取る。

 ずっしりと重い。一メートルくらいの長さだ。

 先端の若草色の宝石は魔石といい、魔力を統制し、増幅する効果があつらしい。

 「それは、私の昔の仲間が使っていたものだ。お古で悪いな。しかし、思い出のこもった杖だ。大切にしてくれ、いつまでも死蔵していては可哀想だ。」


 ということだ。

 ちなみに、私はお古とか、あんまり気にしないタイプだ。前世でもよく古着屋にいっては、一、二世代前に流行った服を買っていた。

 

 ローブの方は、高位の魔法師を表すものらしい。とても高そうでビビる。

 そうだ、お礼を...


 「ありが...」

 「私に教えられることは、もうない。スズカ、お前は私の永い生涯において最高の魔法師だ。」


 え...。


 「このまま研鑽を積めば、賢者と呼ばれるように、なれるかもしらん。」


 ............。


 「...だから...この森から出なさい。君の才覚は天賦のものだ。」


 ........................。


 「...どこかで、大切なものを見つけて...それを守りなさい。君にはその力がある。」


 「私は...この森から出ることは出来ない。それが()()だ。誰かが私を殺すそのときまで...」

 「だが...見守ることはできる。辛くなったら...いつでも帰ってきていい。だから...」


 そうだ、最初に出会ったとき、彼は言っていたじゃないか。

 

 いつか別れが来るとは分かっていた。

 けれど...


 「わかった...」


 「出発は明日だ。酒は冷えた内に飲め。まずは、東に少し行ったところに、ジイト村がある。そこから、ヨウスの町に行けば、仕事の一つすぐ見つかるさ。」

 「スズカは優秀だから、王都に行ってもいいかもしれん。」


 「...うん。」

 

 ゆっくり、けれど確かに頷いてしまった。



 


 別れは辛かった。けれど、またこの森に来ればヴァンが出迎えてくれる。

 優しいヴァンがいつも見守っていてくれる。

 隣で悩みを聞いてくれる。

 私はそう言い聞かせた。




この続きが読みたい!!

応援します!!

そのような方は、

[☆☆☆☆☆]を

[★★★★★]にしてくれると、

励みになります!!!!!!!!

命賭けてます!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

あとよかったら、感想をどうぞ!!!!!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ