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転生賢者はひきこもる  作者: 春市
第一章 森林編

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第十一話 「予感」

忙しくさせてもらっているので、更新が遅れるやもしれません。

 さらに、半年がたった。

 この世界にきてから、2年以上は経つことになる。


 最初は、一抹の不安を感じていたが、ヴァンと出会ったことで、それも吹き飛んだらしい。

 

 ...この身体は14歳になっただろう。

あの日、この世界に来た日から、鏡は一度たりと見ていない。

 怖い。まだ実感が湧いていない。

鏡をみたその刹那、私は、今が夢だったと...気づいてしまうかもしれない。


 ヴァンは...いい人だ。

 それもかなりの。

 今だって魔法を教えてくれている。

 雨が降れば火を起こして、毛皮を着せてくれる。

 たまに、イノシシの肉をお土産にして

くれる。

 長くなった髪は切ってくれる。

 眠れないときは、歌を歌ってくれる...


 そこらの親より、よっぽど親をしている。過保護とも見えるほど。元来がよほどの子ども好きか、あるいは...


 私は、この人を信用している。

 ここまで、やってくれる人に...

 まだ警戒を怠らない人の方がどうかしている。


 最近の戦闘訓練は熾烈を極めるようになってきた。

 いきなり、巨白熊(ワイトベア)の巣に潜り込まされたり。

 死蜂(キルビル)の巣蜜を取りにいかされたり。


 そこを得意の風魔法で何とかする。

 一応、他属性の魔法も使えないことはない。けれど、慣れがあるので、もっぱら、風魔法を使うようになった。


 今はヴァンとの対人訓練。




 まず、ヴァンが大剣を抜く前に...

(ウィンド)!」

 後方に向けて放ち、勢いを増し、距離を詰める。懐に飛び込み、

 そして...


 「風流(ストレイ)!」


 大きな、風を地面に向けて叩きつけるように放ち一瞬で三メートルほど上昇!

 「でやああぁぁあ!」

 渾身のキックをお見舞い!


 するつもりが...

 ヴァンは肘でそれをいとも簡単に受け流す。頭に剣の柄をお見舞いされた。


 「また負けか...」


 「だが、確実に良くなってきている。発動時間としては、申し分ない。」


 「...お褒めに預かり光栄です。人を褒めるのがお上手ですね...」


 「ん?そうか...ありがとう...。」


 (褒めたんじゃないって......)


 その日の訓練はそれで仕舞いだった

―――――――――――――――――

 ある日の夜...


 「森が鳴いている...。いや、()()()()()のか...?」

 森はざわめき立ち、淡い闇夜が周囲を支配している...

 月は無く、あるのは、ヴァンの出した、ほんのりと辺りを灯している火の玉のみ...

 「荒ぶる森」に何かが迫っている...


 


この続きが読みたい。

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