27.お鼻はしめってますか
いつものようにレンハルトとテオドールを連れて冒険者ギルドに出向いた。そこそこ無難そうな討伐系依頼を請けるつもりでいたのだが。
「街道整備?」
窓口のひとに呼びつけられ、別の依頼を請けてくれと頼まれた。
「何処のですか」
「サナル村とデリラナスの町の間」
窓口係員さんがぶっきらぼうに答える。左の眉の下に古傷があるコワモテさんだ。女性の窓口のひとは大方ふつーの一般人だけど、男性の窓口のひとは腕っぷしも立つらしい。
丸暗記チートでおぼえた地図を頭のなかでひろげる。サナル村とデリラナスの町か……ふむふむ。
うん。遠い。
「無理です」
「あんで?」
「うち、小さい子いるんで!」
「あんおチビなら一緒に仕事してたやろ。理由になるかボケェ」
「旅費がきついですし」
「一人二人なら連れてっても釣りがくるわ」
「うち五人おりますんで」
「アホゥぬかすな。五人全員連れてく必要はなかろうが」
「ええー。留守番させんの心配ですー」
「ガキか!」
「いやマジな話、獣僕だけにしとくとかないですから。堪忍してください」
過保護ですみません。でも主不在となったらよからぬことを考える輩もいるかもでしょ。わたしと一緒でもからんでくる奴らがいるくらいだし。
なるべく穏便にって暮らしてるせいで舐められてんだろな。女だし。
目立ってからんできた奴らは脅し返しもした。それで根にもたれてるかもしれないっしょ。隙は見せられないでしょ。ほかにも直接会ってないだけで悪さしそうな奴らがどれくらい居るもんなのかわからないし。
結界張って家に閉じ篭もっておいてもらうとか手はなくもないけど。そんな息苦しそうなことさせたくないよ。
仕事はギルドだけってわけじゃないんだから、無理に引き受けなくてもいいじゃない。(って最近思えるようになってきましたよ)
「は? べっつに平気やろ」
「そうだぞ、主。数日 家を空けたからって問題ないだろう」
レンさんや。後ろから撃たんといて。
そりゃ自立心あふれるあなたはいいですよ。腕っぷしもたちますしね。
でも居残り組はメルト、アルト、テレスなのよ。いかにも狙われそうなひとたちじゃないですか。
「数日ねぇ……。片道何日かかるんですかね」
「三日」
「作業はどのくらい?」
「さあな」
「ええー」
「そこは行ってみんことには」
「そんな大雑把すぎですってー」
「道の補修はあらかた終わっとる。お前さんの仕事は歪んだ結界の修復だけやな。二、三日ありゃ出来るやろ」
ほら。最低でも8、9日かかるんじゃないか。ないない。
「断んな。お前さんのほかに行かれる魔術師がうちにはおらん」
「ん。え?」
「いいか、アサヒナ。この依頼は騎士隊と合同の仕事や。断るとうちの今後に響く。他の魔術師連中はみぃんな結界当番が挟まっとる。あれをやっとらんのはお前くらいだ」
結界当番? んんー……そういや以前、誰かに言われた嫌味にそんな言葉が入ってたような。おまえがやってるとこ見たことない、って。なんか意味ある役職なんだろうなぁとは思ったんだけど。
「おぉい。知らん言うんじゃなかろうな。結界当番。街の防御結界の保全担当のお役目。魔術師たちの間で回しとろうが」
「そうなんですか?」
「ってお前! 魔術師教会、紹介したやろ!」
「はい。登録してます」
「あん?」
「暫く様子を見させてもらう、って言われましたよ。当然でしょうね。わたしはよそ者ですし。その当番のことも、どんな人間かわからないのに任せられないと思われてもしょうがないです」
「ああ……」
鎮静したももの、ややコワモテな窓口さんはどこか苦々しげな顔つき。うぅーん。言い訳がましいと思われちゃったかな。ほんとにヤル気があるなら自分から売り込んでいくべきだろうしね。
怒られるかな? わざと額面通りに受け止めて様子見したのはこっちもだしなー。
だって胡散くさいじゃない。様子見させてもらうとか言い出した時点で。
ただでさえ魔術師協会って響きが悪い。結社っぽいというか。魔術師が表の職業だし、冒険者ギルドからの紹介もあったし、ただの職業組合的なものだとは思うけど。
冒険者ギルドはオールオッケーうぇるかむ!なのにさー。お堅いよねー。
奴隷に甘い魔術師としちゃあ敷居も高いし。こっちの暮らしに慣れてから追々でいいかって棚上げにしたまま、すっかり忘れてた。
元の世界に帰る手段があるのか無いのか、さらに詳しく調べるなら、絶対 踏み込まなきゃいけないところだ。ただちょっと怖い。もし「ある」なら、わたしの化けの皮が剥がれる危険性もあるもんね。
異世界人だって知られても大丈夫なのかわかんないうちは隠しておいた方がいいかなって思う。(そのためにも予備知識が欲しくて勉強はしてた)
「せっかくご紹介いただいたのにすみません」
「今そっちはいいわ。とにかく、抜けられん予定が無いのはお前さんだけだってのは変わらん」
「ですけど……」
「寝ぼけんなや、アサヒナァ!」
バン、と音高く、ややコワ窓口さんが受付の机に手をおいた。
「街道整備はオレらギルドの者にとっても大事や。考えてもみい。依頼仕事でよそん行くとき道がしっかりしとらんと話にならん。近所やないから放りますなんぞ言えたもんじゃないわい。何が何でも行ってもらうぞ」
「わかりました」
「ああん?」
「わかりました、行ってきます!」
他に何が言えたでしょうか。奴隷に甘い魔術師は、他のことでもいろいろと読みが甘かったようです。うう。
旅に出た三日目の昼下がり、サナル村に到着した。ここからデリラナスの町に向かう街道に依頼現場がある。
村のひとの話じゃ工事はおおよそ終了してるそうな。
工夫さんが中心になって地元の方たちでがんばったとか。なにしろ街道がぶっ壊れたままだと隣町と安全な行き来ができない。生活に支障が出る。
こちらの世界の街道には獣と魔物を遠ざけるための防御結界が張られている。けもの避けのまじない程度のものだ。完全防御ではない。そんな結界をすべての街道に張るなんてまず無理だろう。
修繕の工事費は領主である貴族さん持ち。さらに騎士隊から護衛役の兵士さんたちが派遣されてる。結界が弱まったり、一部無くなったりしてるから、危ないんだよね。
ちなみに街道の造成の計画を立てて造るとこまでは各国の王様の管理。出来た街道の保全は各領地の主である貴族の方々のお仕事だ。
で、わたしのお仕事は、結界の修復。
仕方なく引き受けた仕事ではあるものの、それ自体が嫌だとか思ってたわけじゃない。何日も家を空けるのが嫌だっただけ。やるとなったら最大限きっちりこなすつもりだ。
が、防御結界の修復なんぞやったことがないわけで。
困ったときのリーフェ先輩頼みしました。うはは。慌ててお家に押しかけてコツをおしえてもらった。ものすごく呆れられながら。
自分で張るそれとは違ったけど同じだった。なんというか、趣が?
到着時間が早かったので、さっそく現場に案内してもらった。
……レンさんに抱っこされながら。
ええ。近頃もう諦めの境地です。
この旅の間もだけど、地元でもなにかと子どもみたいに片腕抱っこされてたし。今回は皆さんと歩く速度が違いすぎて足手まといになるから仕方ない。とオノレに言い聞かせつつ。
現場に向かうメンバーは、アスノイスの街からここまで一緒にきた兵士さんたち3人とわたしとレンハルト、それにサナル村の若者1名。
みんな体格いいから、さくさく進んでいく。
そろそろ近いですよ、と兵士さんに声を掛けられるまでに寝オチすることもなかった。
高くなった目線で道の先を見やればたしかに。
「レン、下ろしてくれる?」
「ん? ああ」
レンさんが下ろしてくれるまでにちょっとの間があった。工事している場所はもう少し先だし、こんなに早く下りなくてもと思われてるっぽい。
「あの辺からもう歪んじゃってるみたい。端っこから治してくよ」
レンハルトに説明するかたちで、ほかのひとたちにも宣言。兵士さんたちのリーダー役さんが手のひらサイズの魔道具を取り出した。結界の測定器だ。
魔術師はそれほど人数が多いわけじゃないので。その少人数で町や村全域や街道といった広範囲の結界をいちいち確認してまわってたら、補修とか他の仕事に手が回らなくなるよね。
そこで作られたのが結界測定器。魔術師以外のひとにも結界の状態がわかる。これを使って土地のひとや騎士隊の兵士さんたちが結界の定期点検をしてる。
って、こないだリーフェ先輩に聞いた!
ぱっと見はただの透明な結晶石だ。
リーダーさんのそれは鎖つきの金属の枠に嵌め込まれている。
周囲の結界に歪みがあると結晶石に黄色い光がともり、綻びがあると赤光、完全に破られてると黒くなるんだそうな。
いまは……? 薄くってわかんないな。
「この程度の歪みにも気づかれるとはさすがですなぁ」
ほめられた。整えられた口ひげがおしゃれですね、リーダーさん。ありがとう。落ち着いた雰囲気だからつい「おじさま」って思っちゃうけど、実はそんなに上じゃないですよね、たぶん。
「色変わってます?」
「ええ、この通り」
リーダーさんが手を差し出して測定器を見せてくれる。おお。薄黄色い。そんでもってこの金属枠の模様、凝ってんなー。これ魔法文様なんだろうな。
「この段階で気づかれる方は少ないですよ」
「そうなんですか? 野生のカンかなー」
「おもしろい冗談だな、主」
ちょっとレンさん。オマエに野生なんてあるわけないだろ冗談も大概にしろよププッて聞こえましたが? 背をむけても尻尾が丸見えなんですが? なにその落ち着かない尻尾! ふぁさふぁさしおって……わしっとつかみたくなるでしょうが!!
ぱっとレンハルトがこちらに向き直った。というか、尻尾をかばって反転した。
目と目があう。
にこっと笑いかけたら、びくっとされた。失敬な。
「主……」
「結界なおしまーす」
ふざけてないで仕事しよっと。
歪みの端っこに手をあてて魔力を篭める。既存の結界に篭められた魔力と馴染ませつつ、ゆっくり拡げて修復開始。
修復自体は手で撫でまわして均すような感覚。その作業の感覚をさらに拡げていく。ここがちょっとアレだなぁと思うところ。絶対に手が届きっこないところまで、うにょーーーーんと手を伸ばして撫でてるようなヘンな感じ。(ル○ィか、怪○くんか)
自分で結界を張るときにはパッと一瞬だ。撫でまわす感じもしない。他の魔法を使うときも、こんなおかしな感覚になったことはない。自分の感覚を「ひろげて」使うことがなかったからかな。
ああ、そうだ。誰かを治癒するときとちょっと似てるかも。
六畳から八畳くらいかなって範囲を修復しては移動。しては移動。じりじりと作業現場に近よっていく。
その間にサナル村の若者1名と兵士さん2名が先に現場へ向かった。お知らせしに行ったらしく、しばらくして作業員さんたちと一緒に戻ってきた。
わたしの結界修復作業を見物しにきたようだ。いやいや。見えないっしょ。
わたしだって見えるわけじゃないんだよな。感じるだけで。見るんじゃない、感じるんだ、ってヤツ。
「……おおっ!」
なのに感心したような声をあげてるなあ。何で?
みんなしてリーダーさんの計測器をのぞき込んでた。ああ、なるほど。わたしが修復するのに同調して「薄黄色→透明に戻る」で作業結果が可視化されてるのか。
「なおってくなあ。よかったよかった」
「やっとだな。長かった」
「ほんとになあ。婆様もすっかりくたびれちまって」
「まじないもこうしょっちゅうだとババアにはつれえわな」
「おかげで怪我人もなしだ。ありがてえこった」
婆様? あぁ、サナル村の魔術師さんか。まじないってことは。この街道補修が済むまでけもの避けとかしてくれてたんだろう。
まじないにはいろんなやり方がある。魔力を帯びた植物や動物が嫌がるにおいのものを利用すれば、ほぼ魔力操作要らずでまじないものを造れる。少ない人数で負担するならいい方法じゃないかな。
でもまさかおばあさん一人ってわけじゃないよね? サナル村に魔術師がひとりしかいないにしても、デリラナスの町から手伝いが来てもよさそうなもんだ。
「――主」
黙々と作業してたら、不意にぽんっと肩をたたかれた。振り向くとレンハルト。わずかにお耳がしおんとしてる。金色の眼が心配そうにのぞきこんできて。
「そろそろ休んだ方がいい」
あれ?
……おー……って夕方だ!
うーわー。作業に没頭しすぎた。どんだけよ。
昼下がりに村について、軽食とって、すぐにこっちに来た。2時過ぎから3時くらいか。あれからすっかり夕方。2、3時間はぶっ続けでやってた勘定か。
道理で肩がこるわー。うおっ。ばきばきする。うーんっと背をそらして腕をまわす。あ、喉かわいたかも。あ、うすら頭痛いかも。
ひょいっと抱っこされた。
おう、レンさん。過保護ですな。
……あでも。
なんだかそのまま身をあずけたくなるほど心地好かった。
そうだったわー。こういうビミョーな作業って疲れるんだ。小出しに魔力調整するのって神経つかうからなぁ。もふもふきもちいい。
「すまないが、今日はこれまでにして貰いたい」
レンハルトがリーダーさんに断りを入れる。
兵士さんたちとはこの3日間ですっかい馴染んだ感がある。もともと現場仕事な彼らは獣僕との交流が多いんだよね。騎士隊付きの魔術師さんもいるそうだし。
「ああ、すまん。到着当日だというのに無理をさせてしまったな」
「いや。主から希望したことだ。一晩よく眠れば明日の作業にも影響はないだろう」
「そうか。安心したよ」
男同士で気が合ったのはいいんですけど……わたしそっちのけで話を進めるのにも慣れたっぽいのは何故なんでしょうか。主はこっちですよ、リーダーさん。
それじゃあ村に戻ろうか、となったところで作業員さんが寄ってきた。
「あのう……魔術師様にひとつお願いがありまして」
「何だ?」
レンハルトが代わりにこたえてくれる。
「実は測定器で黒の箇所にあるまじないがひとつ壊れておりまして。そこだけでも何とかしていただけないかと……」
「わかりました。ええと……レンさんや、あっちー」
わたしが指さす方へてくてく歩いてくれるレンハルト。らくちん。
「この辺かな……。とりあえずここだけの結界を張ります」
ほいっとな。
街道にもとからある長い筒状の結界。その外側に球体状の結界を被せた。下の筒状の結界には干渉しない形で。
ばしっと結界はって、ちょっとすっきり。チート、ちまちま作業、向かない。
「よし。さあ、戻りましょっかー」
「え、いまので……?」
「ええ、はい」
あれ。まずったかな。簡単にやりすぎ? チートっぽい?
思ったより疲れてたのかな。雑なことしてしまったかも。
作業員さんは測定器を出して確認している。ええと。なんなのコイツみたいな動揺した様子じゃない、よね?
「ありがとうございます、魔術師様! こちらも直してくださったんで?」
「いえ、仮です」
「そうなんですか?」
「はい。でも一日、二日くらいもちますから。明日またやりなおしますよ」
「やりなおす? それはまたお手数を」
「いえいえ、大した手間じゃ……」
なんかぼうっとする。長く話をつづけられそうになかった。
「寝ていてください、主。今日はお疲れでしょう」
レンハルトが丁寧な口調でさえぎった。穏やかな喋り方だし、作業員さんに会釈もしたりして、ひいき目抜きでもそんなに感じ悪くはなかったと思う。
作業員さんは「おお、そうですな」とこだわりない様子で同意して計測器を懐にしまった。
そこから皆が互いに声を掛けあい、帰り支度を始めるのをぼんやりと眺めているうちに、どうしようもなく眠くなってきた。ゆらゆらしてたら、レンハルトがよりかかりやすいように抱きなおしてくれて。
どうせならと気遣いに甘えさせてもらうことにして目をとじた。
目が覚めるとあたりは真っ暗だった。
あったかなベッドのなかにいる。宿屋さんのお部屋だろうか。すっかり夜も更けたようで、とても静かだった。
身じろぎすると、レンハルトが添い寝してるのがわかった。背中側からお腹と肩を抱えられてる。いつものことだったので、うーんっと伸びをした。このくらいはしたいようにしないと寝た気がしないからね。
自宅じゃ毎日レンハルトとメルト、アルトの3人と寝てるのだ。こみ入った寝相になることもままある。適度に跳ね返したり、押し返したり、ほどいたり、できないとやってけない。
起こしちゃうかもとか遠慮してたら快適な睡眠は得られないのだ。
伸びをしたついでに仰向けに体勢をかえる。レンハルトの腕は枕にするにはごつすぎるが仕方ない。
「ん……あるじ……」
むにゃむにゃ。まさにそれ。レンハルトはでっかいお口をもぐもぐさせる。
ほんとにこの口でどうやって喋ってんだ。たまにテレビでしゃべる犬とか出てたけど気のせいレベル……あでも、おクチ嘴な鳥さんたちが喋れるんだから、喉とか舌のつくり次第なのか?
寝ぼけたレンハルトが長いお鼻を首筋に突っ込んでくる。ワンコめ。お鼻がしめっとるわ、この健康体が。
……はー。
ふすふすと聞こえる寝息はなごむ。
けど。
これでいいのかなぁ?
この旅の間、レンハルトは当然のようにわたしと同じ部屋に泊まった。メルトたちが一緒にいるわけでもないのに。
最初の頃はわたしにベッドを譲ってくれてたし、こうして寝るのが当たり前じゃないことはわかってるはず。
ぬくぬくと一緒に寝ててもらっていいのかな?
獣僕という立場になった獣族は性的欲求が落ち着くのだという。契約の絆を深めるために魔力を与えることでさらに充足される。彼らの反応を見るに、あれが代替行為になるってことだろう。
だから欲求不満はないのかもしれないけど。
欲求はすりかえられ、抑えられ。
恋愛したり、結婚したりの自由もない。
それでほんとにいいんだろうか。
よくなくても獣僕として保護していくしかないわけだけど。世間的にはどうしてるんだろう。お見合いとかするのかな。させるべきなのかな。
レンハルトはわたしの3つ上だから、今29才だ。
なのに彼女もいない。結婚相手もいない。こんなにかっこいいのに。
このまま彼らにそんなさみしい人生を送らせていいんだろうか。
愛するひともなく、自分の子どもを抱くこともない人生を。
……おなかへってきた。まじめなこと考えたせいだな。
とりあえず寝よう。明日も仕事だ。
今夜のところは小さな寝息ともふもふで癒されておこうっと。




