↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チートはあるけど戦いたくない!親友と過ごす1年間の異世界逃亡ライフ  作者: みらい


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/12

2 討伐(?)、森を出よう



気がつくと、私たちは薄暗い森の中にいた。



「……ここ、どこよ」



アキは震えながらキョロキョロしていた。


遠くから「ガルルル……」と不穏な唸り声が聞こえてくる。現れたのは、大型犬ほどある狼ーーファンタジーの定番『ウルフ』だ。



「出たわね、噛ませ犬!」



私は不敵に笑い、さっそく女神からもらったスキルを発動した。



「喰らいなさい! 【文字具現化(クリエイト・ワード)】ーー『爆発(エクスプロージョン)』!!」



私の叫びとともに、空中に光り輝くフォントで【爆発】という二文字が浮かび上がった。



そしてーー。


ドガァァァァン!!!



「きゃあああ!?」



凄まじい爆風と熱風が、私とアキを直撃した。


二人して地面をごろごろと転がり、顔中すすまみれになる。ウルフは爆風に驚いて、一目散に逃げて行ってしまった。



「……ゲホッ、ゲホッ! ちょっとしおり!! 今の何よ!?」



さっきまで震えていたアキが、髪をボサボサにして怒鳴る。



「おかしいわね……。私のイメージでは、ウルフの足元だけがピンポイントで爆発するはずだったのに……。まさか、文字通り『ただその場で爆発が発生する』仕様だったなんて……。有効範囲の設定(プロット)が甘かったわ……」



「小説の書き直しみたいに言わないでよ! 危うく自爆で第一話で打ち切りになるところだったじゃない!」



アキは立ち上がり、服の砂を払う。


その時、森の奥からさらに巨大な、大人の背丈ほどあろうかという『キングウルフ』が姿を現した。先ほどの爆音に引き寄せられたらしい。



「ひっ、今度はボスキャラ!?」



私が腰を抜かす中、キングウルフは容赦なくアキに向かって突進し、その巨大な前足でアキを叩き潰そうと振り下ろした。



「間に合わない!アキ、逃げてーー!」



ドカァァァァァン!!!(本日二回目)


凄まじい衝撃音が響き渡る。


しかし、吹き飛んだのはアキではなかった。キングウルフが、まるで目に見えない壁に激突したかのように、凄まじい勢いで遥か彼方の岩盤まで消し飛んでいったのだ。ズシン、と森が揺れる。


アキは無傷のまま、ぽかんと自分の手を見ていた。



「……あ、そういえばさっき、物理攻撃を100倍にして反射するとか言ってたっけ」



私はその光景を見上げながら、震える手でノート(異世界に来てもなぜか持っていた愛用品)にメモを取った。


『設定:十鳥アキ。歩く人間兵器。怒らせると世界が滅ぶ。主役より強い』



「勝手に私のキャラシートを不穏な内容に書き換えないで!!」



「怒んないでよ。それよりやっぱりお金がいるわね。近くの街に行って冒険者ギルドに行くべきよね」



「はぁ…賛成。それから食事と宿。とにかく今日はもう動きたくな………ん?ねぇ、しおり。あの落ちてる袋って何かしら?」



私は見慣れない袋を、親指と人差し指で摘み持ち上げた。


『初期装備』



「うゎっ!女神様がくださったのね。ありがたいわ」



中身は洋服一式、靴、短剣、携帯食、水筒、この世界の貨幣などだ。(全てこの世界の物だと思う)



「よくわかんないけど、とりあえず着替えてこの森を出よう」



私たちは入ってた洋服に着替えて森を下る事にした。



道中、ジャーキー(携帯食)を齧りながら、私はスキルについてわかった事をアキに話した。



「私の【文字具現化】スキル、さっきの失敗で仕様を理解したわ。この能力、名詞や動詞じゃなくて『小説の一節』をそのまま具現化できるみたい」







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。