↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アンシェントウィッチー転生した魔法使いは思考の力を使って戦う!  作者: 月雫-RUNA
転生した魔法使い

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/16

8)セレスティーナと魔法

家族と一緒に夕食を食べ終えて、私とパヴォは部屋に戻った。

『洗礼式』を終えて成人の仲間入りをしたのだが、父の方針で、まだ学生の私はお酒を飲むことができない。

皆、美味しそうに飲んでいるのを横目に、食堂を出た。

騎士団に入ったら、私も一緒に飲むのよ!……今は、仕方がないわね。


騎士団の入団試験まで三カ月とはいえ、学校の卒業試験とかもある。

実質、集中して鍛錬できるのは、冬休みも含めてあと一カ月ほどである。

「パヴォ、明日からさっそく魔法の練習をしたいわ。

一緒に手伝ってね」

「分かったよ。でも、魔法を使えることは隠すんだよね。

どこで練習するの?」

ハッ! そうね、人のいない所じゃないとだめよね。

「どうしよう。稽古場には、人がいるから、外の林の中とかかなぁ。

でも、ちょっと寒いわね」

「動いていたら、暖かくなってくるんじゃない?

外から見えないように、霧をつくりだしたらいいかもね」

「えっ、パヴォはそんなことができるの?」

「何言っているの、創り出す魔法は、ティナの担当でしょ?」

「そ、そうだったかしら? まぁ、やってみれば分かるか。

よし、明日から頑張ろう」

明日に備えて、さっさと寝ることにした。


☆☆☆☆☆


翌朝、早起きして、パヴォと一緒に家のすぐ裏手にある林の中に入った。

この辺りまで来る人は、ほとんどいないし、

あまり奥に行くと、獣が出てくるかもしれないから、少し入ったところで止まった。


「さて、まずは、何の魔法の練習をするの?」

パヴォが楽しそうに質問した。

「うん、まずはね、三カ月後の騎士団の入団試験に合格するために必要なものから、練習したいわ。

誰にも分からないように、剣に魔法を付与して戦えるようにしたいのよ」

「なるほど、それなら、強化魔法の付与だね」


私は、太陽の炎と太陽の光の魔法を使えるはず。

前世の記憶の中でも使っていた魔法が、この二つの太陽の魔法だ。

そのあたりは、何となく思い出してきた。

「えぇ、私の光の魔法は、太陽の光……つまり創造の光よね。

強化魔法は、創造の光でできるのよね。

やってみるわ」


私は、剣を引き抜き、剣に手をかざした。

この剣で、どんな太い木も切り倒すイメージを創り出した。


「強化魔法、付与……」誰にも聞こえないほどの小さな声で呟いた。


その瞬間、剣を黄金の光が包み込んだ。


「できたんじゃない?」

パヴォの言葉に、私は頷いた。

「試してみるわね」


私は剣を構えて、目の前の大きな木に振り下ろした。

『スパーン!』

静かな林に、切れ味のよい音が響いた。

両腕を回しても届かないほどの太さの木が、スパッと切断され、傾いていった。


「あっ、パヴォ、気を付けて!」

切れた木が、パヴォの方に倒れていったが、ピョンと跳ねて軽くかわしていた。


「このくらい、大丈夫だよ。それより、うまくいって良かったね。

ちゃんと、思い出しているんじゃない?」

「そうね、何の力も入れてないけど、スパッと切れたわ」

でも、ちょっと複雑。

今までの鍛錬は、何だったのかしらと、ちょっと思ってしまうわね。


「がんばっても、藁を切るのも大変だったのに、魔法を使えば、こんなに簡単だなんて……」

「まぁ、それはティナの魔法だからね。何でもありだよ」

何を言っているのかは、よく分からなかったが、とりあえず、魔法を使えるのが分かってホッとしたわ。


「さぁ、どんどん練習しなくちゃ!」

魔法を使えたことで、気分も良くなり意欲が湧いてきた。


「ところで、騎士団の入団試験は、どんなことをするの?」

パヴォに聞かれて、兄たちに聞いたことを伝えた。

「毎年、何をするかは、その日にならないと試験官にも知らされないらしいの。ただ、お兄さまたちの話では、過去の試験は、だいたいが試験官への剣の打ち込みと、受け流し、対人戦。あとは、体力測定、筆記試験って感じみたい」


「その試験で、こんな木を切ってしまうくらいの威力で戦って大丈夫なの?

試験官を切っちゃうんじゃない?」

そうだわ、試験では木刀を使うとか言ってたかも。魔法をさっきみたいに付与したら、木刀なのに切れてしまうかもしれない。


「そ、そうね。もう少し、軽く相手の剣を吹き飛ばすくらいの力の付与がいいかしらね。」

「うん、加減しないと、すぐに魔法の付与がバレるんじゃない?」

確かに、そうよね。ちゃんと、バレないように魔法付与の加減ができるようにならないとね。


その辺に落ちていた、太めの木の枝を持ち、剣に見立てて手をかざした。

この枝で、太い木を揺り動かすイメージを創り出し、魔法を付与した。

木の枝を黄金の光が包み込んだ。


太い木に向かって、その枝を振り下ろした。

「やーっ!」

『バーン!』

叩きつけられた衝撃で、木の枝葉が大きく揺れ動き、幹もグラグラと揺らいだ。

「こんな感じかしらね。どーお? 掛け声をかけた方が、なんか一生懸命な感じがしない?」

「うん、演技はともかく、これなら試験官を切っちゃわないね!」

演技はともかく……そこはちょっと気になったけど、パヴォの合格(?)ももらえたことだし、なかなかうまくできたんじゃないかしら。


「よし、どんどん練習するわよ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。