05.最終決戦とカルガモの親子
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魔王「さあ、ツッコミの冒険者よ!
今こそ我に、そのツッコミの真の力を見せてみるがいい!!」
ひなた「勇者ー。新作スプーン見つけたから買っといた。
これ綺麗じゃね?」
また魔王をガン無視。
勇者「お、マジ?綺麗じゃん。これ、どこで買ったんだよ?」
ひなた「町外れの雑貨屋。いる?」
勇者「いる!サンキュー♪」
魔王「おい、お前たち…。」
魔王がまた二人の様子に呆れる。
勇者「これからは毎日これ使うわ♪」
勇者が新作スプーンを持ってにこりと笑ったかと思うと、
唐突に魔王にそのスプーンを向ける。
勇者「魔王!今日こそ決着だ!!」
魔王「あぁ、いいだろう。今日こそ決着をつけてやろうではないか。」
二人は急に向かい合い、周囲に強いエネルギーが集まり始める。
魔王「闇の力よ。我が意志に従い、その大いなる力を示せ。」
突然空に暗雲が立ち込め、雷鳴が轟き始める。
魔王の周囲に闇のエネルギーが急速に集まりだした。
辺りの空気が張り詰め、緊張が走る。
ひなた「おー、こっちは危ないからあっち通ろうな~。」
ひなたは近くを通るカルガモの親子を見つけ、突然誘導を始めた。
魔王「いやいやいや?!この状況で一体何をしている、冒険者?!?!」
思わず詠唱を止めて叫ぶ魔王。
ひなた「うん?教えてやんないと危ないだろ?」
カルガモの親子を誘導しつつ答える。
魔王「そうだが…いや、そうではなく…はぁ。」
その様子に魔王は頭を抱え、呆れ顔で首を横に振る。
勇者「諦めろ。あいつはこういうやつだって。」
魔王の肩に勇者がそっと手を置く。
魔王「そ、そうか。では改めて。」
勇者と魔王が再び向かい合ったと思うと、勇者はスプーンを、
魔王はフォークを手に、また何かが始まろうとしていた。
ひなた「つか、お前らはいつまでそうしてるわけ?
俺もう行くからなー。飽きたし。」
さっさと戦線離脱するひなた。
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