13.チョコレートで平和条約&王族だってボケたい
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魔王「チョコレートさえあればもう何もいらない…。
もう戦争なんてやめようかな…。
人間と平和に暮らせば、毎日チョコレートが食べられるし…♪」
ひなた「こうしてチョコレートによって、
世界に平和がもたらされましたとさ。めでたし、めでたし。」
と、締めのナレーションをしてみる。
魔王「いやいやいや!!俺は魔王だ!!
こんなチョコレート如きに屈したりなどせぬのだ!!
もっと、カッコイイ決着をしなければ!!!」
ひなた「なんだよ、『カッコイイ決着』って…。」
魔王「こうだ!」
魔王は両手を掲げて高らかに声を上げる。
魔王「フハハハー!!
人間どもよ。俺の強靭な意志の前では、
お前たちの希望など、無意味だということを教えてやろう!!」
ひなた「フハハハー!!
魔王よ。チョコレートの前では、
魔王も無意味だということを教えてやろう!!」
そしてひなたは、懐から高級チョコレートを取り出した。
魔王「な…な…なんだそれは…?!」
高級チョコレートを見て驚愕した魔王は、
思わず唾を飲み込んで食い入るように見つめた。
ひなた「フッフッフ…さあ、聞いて驚け、魔王よ。
これが最近巷で話題の、入手困難な、
食べたらやみつき高級チョコレート
『小悪魔のささやき』…っだ♪」
ひなたは高級チョコレートを、
魔王に見せつけるように高らかに掲げた。
魔王「そ、そのチョコレート…俺にも味わわせてくれない…か…?」
魔王はすっかり高級チョコレートに釘付けだ。
ひなた「欲しい?欲しいか?欲しいよな~?
平和条約結ぶならやるよ~?」
魔王の目の前に、高級チョコレートを左右にフラフラさせながら誘惑する。
魔王「もちろんだ、もちろん!!チョコレート、チョコレート~♪」
魔王はもう、すっかりチョコレートに夢中で戦争などどうでもよくなったのか、
あっさりと平和条約の紙にサインをした。
ひなた「ほい、交渉成立~♪」
紙を受け取ると、魔王の口の中へ高級チョコレートを入れてあげた。
魔王「うっはぁ~♪ これだこれ、これが欲しかったのだ!
人間たちと戦争をするよりも、
チョコレートを食べた方がよっぽどよいな~♪」
その濃厚な甘みに蕩けそうなほっぺを両手で押さえながら、
とろんとした表情をする魔王。
魔王「チョコレート最高~♪ 人間最高~♪」
完全に戦意喪失した魔王は、
その後も、魔王城でチョコレート三昧の日々を送ったそうな…。
こうして、魔王と人間の戦争は、
ひなたの持っていた高級チョコレートによって、終結したのだった。
人々はひなたを英雄と讃え、
王宮からは莫大な報酬が与えられることとなった。
そして、ひなたが報酬を受け取りに王宮を訪れた。
玉座の間にて待機していると、
王様が扉を開けて、優雅に玉座の間に登場する。
王様「うむ、待たせたな、冒険者ひなたよ。」
王様は、レッドカーペットかというくらい長いマントを引きずって、
玉座の間へと入ってきた。
王子「ふふ、父上。それでは『キング』というよりも『ロング』ですね。」
王子がクスクスと上品に笑った。
王女「うふふ♪ でも、それならお掃除もできて便利ですわね♪」
ひなた「まず、それでいいのか?! 王様が?!」
王様「それでよいのじゃ。わし、王様じゃからな。」
ひなた「たぶんそれは関係ねぇ!!ってなんかこのやり取りデジャヴだ?!」
城内は笑いに包まれ、和やかな雰囲気(?)のまま、
報酬を受け取ってお城を後にした。
………
……
…
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