305
しっかりとしたお礼を言われて、ミレナパウスさんたちは確かに人魚の女王様と和解した。これってつまりはもう泉の街と和解したとみていいだろう。
だってあの街のトップは人魚の女王様だからね。そんな女王様が二人を認めてくれたのだ。
「これで我らは救われる」
「それはよかったです」
安堵の色をようやくみせた人魚の女王様。きっと私たちが思ってた以上に泉の街は切羽詰まってたんだろう。私たちにはそんな風には見えなかったが、まああの街には私たちは今日初めて来たわけで、それで街の窮状なんてわかるわけないよね。
いくら私たちが隔絶したテクノロジーをもってたとしても……ね。流石に一瞬でそんなのはわかんない。2・3日とか滞在してれば、なにか現状とかなにか異変? を感じたかもしれない。でもそんな暇なんてなかったからね。
「それでなのじゃが……確かめたいことがあるのじゃが?」
「確かめたいことですか?」
なんだろう? とミレナパウスさんとリファーちゃんは思う。人魚の女王様の視線はなんか周囲をプカプカしてる黒かった魚……いや今や白くなってる不思議な魚にチラチラと向いてる。どうやらあの魚のこと? みたい?
「お二人はあの方をどうするつもりでしょうか?」
「どうする……ですか?」
「ペットにする!」
「こら、無責任な事をいっては駄目です」
いきなりとんでもない事をいったリファーちゃんにメッとするミレナパウスさん。実際、あんなデカい魚をいきなりペットにするっていうのはね……いや、母船に迎えることができないか? と言われたら出来るよ。なにせ母船には世界が一応入ってるしね。それだけめっちゃデカいのだ。だから10メートルを超えるか超えないか? いや触手を入れたら超えそうな白い魚は確かに大きいが、迎えることが出来ないほどの大きさじゃない。
でも……ね。流石にあんな意味不明な? よくわかんない? 生物をただ迎え入れるって出来ない。だって世界には既に生態系があって、完成された世界なのだ。
そこに外来種が来るって考えてみて欲しい。しかも世界も違う生物だからね。どんな問題が起こるか……だから色んな世界の生物を迎え入れるって実はとっても大変なのだ。そこら辺、リファーちゃん分かってないでしょ。




