263
とりあえずリファーちゃんがどこに扉の穴のエネルギーを転送させたのか、それを見つけないとね。まあけど簡単に見つかった。だってあれだけのエネルギーだよ? この亀の甲羅の世界にはある程度のドローンを侵入させてる。
水の中にも何機か入れてるが、今戦ってる場所には一機しかいない。それはそこまで行けたのが一機だけだったから。そして泉の街にいるのだって、そこまでの数はない。
今でも絶えずにドローンをこの世界に送り続けてたから、もちろんだけど地上の方がドローンは多い。それにやっぱりセンサー類も地上の方が通りがいい。この亀の甲羅の世界には文明? らしい文明なんてなしし? 変な電波妨害とか、摩天楼がそびえたってるってこともどうやらなさそうだからだ。
かなりの広さがあるが、ある程度優秀なセンサー類を使って、すべてを踏破はしてなくても、この世界の全体像はすでにつかんでる。そんな優秀なセンサーが大量のエネルギーを感知するのは難しくなんてない。
どうやらかなりの高さの場所に出したみたいだね。それでもこの世界には亀の甲羅の中にある訳で、半壊したような亀の甲羅のその内側にできてる世界だ。だからこそ空には果てがある。その甲羅がもともとまるく覆ってた部分、それがこの世界の空の上限。限界だ。
甲羅は上の方は崩壊してるから、そのまま外の空が見えてるわけだけど、でもそのまま外にでることはできないんだよね。この世界と外の世界は隔絶してる。だからリファーちゃんも内側……甲羅の内側にエネルギーを出してる。
そしてそのエネルギーはキラキラとした粒子になって地上に降り注いでる。それはとてもきれいだ。でもそのきれいな光景は、この世界のエネルギーのバランス……それを変えるかもしれない毒でもある。
まあこのままでは……だけど。この世界のエネルギーでもあるから、耐性だってあるだろう。でもどんな生物にも許容量がある。そしてこれがずっと続くと、その許容量を超えるのは確実。
でもさすがに全部を奪うのはどうなんだろうか? だっていくらサンクチュアリといっても……ね。その力はこの世界の為にあるのだ。
「いや、でもそのサンクチュアリの力を利用してこの亀、自分の世界を自由に作ってるのか……それはある意味、力の横領では?」
サンクチュアリとは世界救済のための力だ。大体今まで渡ってきた世界ではそうだった。でもこの世界で救済ってなんだ? って感じ。どう考えてもこの亀が勝手にやるのに使ってないだろうか? それなら……それなら私が横から奪ってもいいような? 気がしてきた。




