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「しまっ!?」


 そんな風に声をだしたミレナパウスさん。まさかあの黒い何かがあの穴に向かうなんて思ってなかったんだろう。姿を現したら絶対に自分たちを狙ってくる……と思ってた。だからミレナパウスさんはさりげなく人魚の女王様をかばうようにしてた。でもあの黒い何かはミレナパウスさんたちには見向きもせずに大扉に開かれた穴……それに向かって一直線だった。


「力を求めてるの?」


 ミレナパウスさんはそう思った。だってあの扉の穴から出てるのはこの世界を構築してるエネルギーそのものだ。それにくらいついてる黒い何か……ミレナパウスさんのように考えるのも納得できる。

 あのエネルギーを食いまくれば、それだけ強く……もっと上の存在になれる可能性はある。


「あわわ、みみみみ水とお水ががっちゃんこしてるよ!」


 その声はリファーちゃんである。一体何をいってるのか? といえば、まあ言葉通りではある。リファーちゃんたちがいた場所に、さっきあの黒い何かが穴を空けたわけだ。じゃあどうなるのか? そんなのは考えなくてもわかる。

 そう、この外は泉なわけで……となると、その水が入ってくるよね。だから水と水とががっちゃんこって言ってるんだと思う。でもがっちゃんこはおかしいって? だってそれだと中の水と外の水がぶつかってるみたい? でもリファーちゃんは別にまちがってない。

 だってすでにリファーちゃんたちがいる場所にも水があるからだ。水があるっていうと、足元くらいにある……とおもわれるくらいだろうけど、そうじゃない。水はその場所にみちてる。けどリファーちゃんもミレナパウスさんもそれを意識してないのだ。そう言う風になってる。水の中で水を意識しない。でも地上では空気の中にいるが、空気を意識することはないだろう。

 つまりはそういうことである。泉の中の住人は水の中にいて水を意識してないってだけ。街を泡が包んでたけど、水自体は町中でも満ちてた。でも水の質が違うというか? そういう風になってたというか? 水は水でも中と外の水は違う。そして今、リファーちゃんが言ったように、中の水と外の水ががっちゃんこしてるのだ。そうなるとどうなるのか? 街中では普通にミレナパウスさんたちもそして魚人達も歩いたりしてた。水のようで空気だったからね。

 でも外の水と混ざると、どうやら浮力が発生するようだ。魚人達からもらったアクセサリーで呼吸とかは普通にできるみたいだけど、あの黒いなにかが空けた大穴でこの空間の壁は崩壊してる。それによって外の水が浸食して三人は「ごぽっ」って本当の意味で水に満たされる。


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