第43話:黒き開墾、星々の審判
黒煙に包まれた故郷の村。アルトの足元には、泥にまみれ引き抜かれたリンゴの若木が転がっている。その光景を目にした瞬間、アルトの中で「守るための慈しみ」が、侵略者を根絶やしにする「静かなる激昂」へと転換された。
「……道具なんて、もういらない。僕のこの手が、僕のこの力が……この大地の、星の意志そのものだ」
アルトが両手を広げると、3つのオーパーツが光となって彼に溶け込み、全身から「漆黒」と「白銀」が混ざり合う、神々しくも圧倒的な波動が立ち上った。
「エレナ。君の主に伝えろ。……星の裁きからは、誰も逃げられないと」
アルトの背後に、天を衝く世界樹イグドラシルの幻影と、それを取り巻く宇宙の星々が浮かび上がる。彼が立つ場所を中心に、汚染された大地が瞬く間に神聖な結晶体へと作り替えられていく。
「【エデン・サンクチュアリ】」
「アルト様が示すこの光……一滴たりとも無駄にはしません。この地に、星々の守護を!」
セラフィナ:最終聖域『アストラル・ギャラクシー』
セラフィナが杖を掲げると、村の上空に目も眩むような銀河の輝きが出現した。降り注ぐ帝国の砲撃は、その「銀河」に触れた瞬間に光の塵へと還元され、逆に傷ついた村人たちの生命力を底上げしていく。
「あんたの計算式に、『絆』なんて項目はないでしょ? ……さよなら、人形さん」
シャミラ:秘奥義『無幻影・月蝕の葬列』
シャミラは影そのものとなり、エレナの装甲を完全に切り裂く。装甲を失ったエレナを、アルトの奥義が捉えた。
「星たちよ……この者たちの行いに、審判を」
アルトが振り下ろした右手に呼応し、天の星々が一直線にエレナ、そして汚染杭へと降り注ぐ。
「奥義――『ステラジャッジメント』!!」
光は、村人や大地に触れると「救済」の輝きとなり、枯れかけた木々を瞬時に芽吹かせた。しかし、侵略の意志を持つエレナと汚染兵器に触れた瞬間、それは「消滅」の審判へと変貌した。
帝国最強の兵器エレナは、反論の余地もなく光の粒子となって霧散した。




