3人での共闘②
「2人共、おはよう。」
新しい予備の武器が完成した翌日、帰ってから特にする事も無くて早く寝たら、朝の7:00に起きて何か腹が減ったから宿の朝食を食べる為に食堂に行ったら、リリアとリジェロの2人が居た。
「あぁおはようアルッ!!!」
「おはよう…アル…」
「2人は今日は?」
「ダンジョン…」
「へへへ、いつまでもアルに頼る訳にはいかないからね、安全第一だけど早く自立しないと。」
「まぁ程々にね。」
「アルは…?」
「俺は…何も予定は無いな。」
「ならさ、ならさ私達とダンジョンに行かない?」
「リリア…それはダメだよ…アルは強いから、寄生プレイになっちゃうよ…」
一緒にか…
確かに寄生プレイではあるけど、俺が一緒にダンジョンに行けば2人の安全性は保たれるよな~。
それに、俺で何かアドバイスとか今後に活かせる何かを授けられる事が出来れば、2人の自立に貢献出来るかな。
「えー。良い案だと思ったのに!!」
「2人は今、どの階層まで攻略したの?」
「昨日、35Fを攻略して来たよ♪」
「おぉ早いな。優秀なんだな。」
「優秀じゃないよ…だって6年目で35Fだよ?全然じゃない?」
「うん…私は火力が少ないから、足を引っ張ってる…」
「リジェロは充分強いよ。それを言うと私は考えて戦闘するのが苦手だから最初に大技を使って魔力をほぼ使いきって倒せなかったら後半は逃げてるだけだし…」
「いやいや、6年で35Fなら普通だと思うけど?それにさっきの案、乗った!!俺も予定は特に無いから一緒に行くよ。」
「本当っ!?」
「本当…?」
「うん、本当本当♪だから、よろしくね。」
「うん、ありがとう♪」
「ありがとう…」
◇◇◇◇◇◇◇◇
ダンジョン 36F道中。
「配信は2人のロムでして良いよ。それで稼いだお金は2人のでいいから。」
「えっ!?ダメだよ、そんなの!!」
「うん…ダメ絶対…」
「いや、良いよ。それに登録者何人いるの?平均視聴数は?」
「登録者は300人前後で平均は800くらいかな?」
「なら、ごめんだけど、期待出来る程の収益も無いだろうし…2人の貯金にでも回しな。」
「いいの?」
「だから、甘えなさい(笑)」
「ありがとうアル。」
「アル…ありがとう…」
「じゃあ、行くよ?バフは俺が一式掛けるから、2人は取り敢えず魔物を倒す事だけに集中してくれ。」
「身体強化」
「オリジナル身体強化」
「魔力強化」
「オリジナル魔力強化」
「自動瞬間火力向上」
「凄ーい!!何か体が軽くなったぞ!!それに重ね掛け…をしたのか?」
「軽い…疲れなさそう…」
「それなら、良かったよ。重ね掛けはしたよ。身体強化と2人は魔術師でしょ?だから魔法の威力を上げるバフも重ねておいた。俺はサポーターとして立ち回るから頼むね。」
「凄い…凄いねアルッ!!そんな冒険者、聞いた事無いよ!」
「凄い…やっぱりアルは強い…だから赤い特殊個体も倒せた…」
「まぁ別にあの赤いのは強くも無いけどな。あれで2人から尊敬の眼差しを貰えるなら倒して良かったわ♪まぁ楽しく行こうぜー!!」
「「…」」
(えっ!?あの特殊個体を1人で倒したって聞いたからアルは凄い冒険者だってわかってたけど、今のアルの台詞…余裕なの?特殊個体が余裕って…でも、見栄を張ってたり強がってる様には見えないんだよな~。本当に心から思った事を言ってる感じ…)
(アルはやっぱり強い…私はリリアと違って、ロムでアルと特殊個体の戦闘を私は何度も見た…こないだアル本人から聞いた話と今のアルの台詞は筋が通る…アルもこんな小さい事を嘘つくようには見えない…この人…強いなんて物じゃない…この人は底が見えない…)
ロムのコメント
・何で死神が居るの?
・えっ!?どういう組み合わせだよwww
・死神www
「2人共っ!ホーンワームとキラーラビットが来たぞ!!」
ホーンワームは1本の角が生えてる緑色をした芋虫みたいな見た目の魔物でキラーラビットは両耳がやけに長くて垂れてる凶暴な兎だ。ホーンワームの糸とキラーラビットの俊敏な動きには注意しないと。
まぁ2人共、コイツらには慣れてるだろうし問題ないとは思うけど…
「ファイアトルネード!!」
「火属性…装填…」
カチャ。
リジェロは魔法銃をリロードした。
「発射…」
ドオーンッ!!
「おぉ良いじゃん!良いじゃん!」
「火力が…凄い…」
「凄いな。そんな凄い火力なのにリジェロは自信が無いの?勿体無いな、もっと自信を持って攻撃した方がいいよ。」
「うん…でも、アルのお陰…」
「今はね?でもその内、リジェロ1人でもその火力を出せる様になれるよ。後は、その武器だな。」
「武器…?」
「あぁその銃だとリジェロが銃に込めた魔力を100%圧縮して放射を出来ていない気がする。」
「買い換え…?」
「俺が作ってやろうか?」
「アルが武器を作るの?アルが武器を買ってくれるって事?ごめん、良くわからないだけど。」
「私も…良くわからなかった…武器を作る…?」
「うん、俺が武器を作るんだよ。別に嫌なら構わないけど、折角だからリリアのも新調するか?」
「えっ!?武器って買う物じゃ無いの?」
「確かに…」
「それは人に寄るだろ(笑)俺は自分で作ってるよ。」
「なら、お願いします。もう、アルの強さはわかってるから、そんなアルが言うならお願いしたい。お金は?どれくらい?」
「私も…作って欲しい…」
「良いよ。お金は困ってないから大丈夫。友達価格で無料で(笑)」
「なら今日、帰ったらご飯奢るよ。対価にしては釣り合って無いけど、それでどう?流石にただは…」
「なら、それで。じゃあ、今日はビッグバーガーかな?」
「任せろ!!」
「奢る…」
「奢られる(笑)また、ホーンワームが来たぞ!!」
「ファイアトルネード!!」
ドンッ!!
そのまま、俺達は難なく36Fのボス扉の前まで到達した。青色だから水属性…であってるよな?違っても問題ないし、どうでも良いけど。
◇◇◇◇◇◇◇◇
36F フロアボス 青兎
居た居た。
アイツがフロアボスだな。
随分と筋肉質な青色の兎だな。
気付かれない内にバフを掛け直さないと。
「今、バフを掛け直すからちょっと待ってて。」
「身体強化」
「オリジナル身体強化」
「魔力強化」
「オリジナル魔力強化」
「自動瞬間火力向上」
「ありがとうアル♪」
「アル…ありがとう…」
「気付かれない内に止めを刺しちゃおう。アイツは多分、水属性でしょ?なら雷属性の魔法を頼むよ。」
「わかった!!サンダーボルト!!!」
「雷属性…装填…発射!」
ダンッ!!
バンッ!!!
青兎に魔法が直撃して灰色の煙が立ち込める。
煙の中から、青兎の影が見える。
「まだ立ってるの!?」
バタン。
青兎はその場で倒れた。
ロムのコメント
・一撃www
・やっぱり死神居ると違うwww
・36攻略おめ♪
「倒せたの?」
「まぁ弱点属性に俺のバフがあるからね。これで立ってるのは80オーバーのフロアボスだよ(笑)」
「やっぱアルは凄いなっ!!一撃なんて私達、初めてだよ!!」
「アルのお陰…ありがとう…」
「いや、俺が武器を改良してあげるから、これからも続くと思うよ?後は、2人になった時のバフはどっちが掛けてるの?」
「バフは各々なんだ。私達は両方ともバフの適正が低いみたいで1.5倍なんだって、ちゃんとギルドの鑑定石で測ったから間違いないよ。」
「なるほどね。各々か…」
「やっぱりダメかな?ここ1年くらいで私の魔力量が急激に増えたから、何とか誤魔化し誤魔化しでここまで来たんだ。」
「やっぱり…新メンバー…?」
「いや、2人とも1.5倍なら各々でいんじゃない?後は、リリアは何で魔力量が急激に増えたの?」
「それは…」
「あぁごめん。アビリティ絡み?なら、答えなくて良いよ。」
「いや、言うよ。アルなら私達が強くなる為のアドバイスを更に言ってくれそうだし。それにロムもあそこにあるから私達の会話は聞こえないだろうし…」
「ロムか…なら密室。これで俺達以外3人の会話が外に漏れる事は無いよ。」
「私のアビリティは暴飲暴食って言って食べれば食べる程、魔力量が上がるんだ。」
「マジで!?何だそのアビリティ!!滅茶苦茶凄いな。」
「そうかな…」
「アル…私はね…援護射撃…私も4文字…」
「2人とも4文字なの?凄いな(笑)まぁアビリティはあくまで最初だけだからね。そっからの可能性は人それぞれだけど、なんか凄い2人がパーティーを組んでるんだね。」
「そうかな?」
「そうじゃない?だって4文字ってそうそう居ないんでしょ?巷じゃ激レアって言われてるよね?」
「うん…言われてる…でも、そこまで私達…強くない…」
「リジェロは?どういうアビリティなの?言葉通りなら相手に魔法が絶対当たるとか?」
「うん…そう…私の魔法銃から放たれた…銃弾は確実に当たる…」
「なるほどね。魔法銃を強化する時に使えそうだな。それってどの距離からでも、どの角度からでも当たる?」
「うん…」
「わかった。2人の強化方針が決まった。」
「何?何?」
「気になる…」
「リリアは取り敢えずいっぱい食べる。勿論、お金は俺が出すから朝と昼は忙しいから夜でいいかな?その辺はリリアが決めてくれ。1日1回は必ずいっぱい食べる事。リジェロは俺が銃を作り直すから待ってて、それでその状態をベースに考えよう。」
「うん♪」
「うん…」
「じゃあ37階をサクッと攻略して帰ろう。俺も帰って行きたい所としたい事が出来たから。」
「わかった♪」
「わかった…」
◇◇◇◇◇◇◇◇
37F フロアボス 赤狸
ロムのコメント
・死神が居ると安定感とスピードが違うなwww
・コイツ本当に勇者落ちなんか?
・それなwww
俺はバフを一式掛け直して、ボスの色から判断して火属性だと判断してリリアとリジェロの2人に弱点属性の水属性の魔法で攻撃する様に指示した。
ドオンッ!!
バンッ!!!
ロムのコメント
・また一撃www
・やっぱりアルベールが強いんだよww
・死神様www
・アルベールが化け物なんだよなww
・それなw
「じゃあ、魔石だけ取り出して帰ろうか?」
「うん♪」
「うん…」
◇◇◇◇◇◇◇◇
「ねぇアル、このまま帰ってご飯?それとも何かするの?」
「あぁ行きたい所がある。リジェロの武器を買いたいから、それが終わったらビッグバーガーに行こう。」
「わかった。」
「武器…買うの…?」
「リジェロは予備の武器持ってるの?」
「無い…これだけ…」
「予備は持っといた方が良いよ。俺もこないだ作ったから、ダンジョンは生き物って良く言うでしょ?だから、何が起こるかわからないしさ。武器屋でリジェロが選んだ物を改良して渡す。その次に今、使ってる武器を改良する。どう?」
「うん…お願いします…ありがとう…」
「じゃあ行こう。」
◇◇◇◇◇◇◇◇
「それが良いの?」
「うん…軽いし…腕全体に馴染む…」
「なら、それにしよっか。」
「でも…値段が…」
「良いよ、気にしないで俺が出すから。」
「650万だよ…?」
「フハハハハハ問題ないよ(笑)まぁ対価は後で何かしら返してくれればいいから。そうだなリジェロがこれからも死なずに冒険者として活躍するって言うのはどう?」
「でもそれじゃ…アルに何の得も無い…」
「別に損得で俺は2人に付き合ってる訳じゃないから。俺がしたいからしてるだけ。ただそれだけだよ。」
「…」
「フフフ、リジェロ…御礼は後輩にな?」
「うん…」
「すいません、あのこれ下さい。」
「はいよ。金額が金額なのでお支払いは振り込みでお願いしたいのですが…」
「構わないよ、冒険者カードがあるからモニターはありますか?今、振り込みますよ。」
「えぇ、奧の部屋までよろしいですか?」
「はい。行こうリリア、リジェロ。」
◇◇◇◇◇◇◇◇
「いや~凄い金額だね♪横から見ててやっぱりアルって強いんだなって思ったよ!!!」
「財布としてか?(笑)」
「違うよ!!何でそんなへそ曲がりな考え方なの!!」
「アハハハごめん、ごめん。冗談だから。じゃあビッグバーガーに行こう。」
「アル…ありがとう…」
「フフフ、こちらこそ。」




