シルフィードとの共闘①
「で、何処まで目指しますか?」
「何処までか~考えて無かったわ!普通に70F攻略とかで良いけど?」
「70F?深層の素材はいらないんですか?」
「欲しいに決まってるだろ!ただ、アルベールは良いのか?これで私が85とか言ったら寄生プレイだろ?」
「全然OKです。これでも一応冒険者なんで欲しい素材の階層さえ指定して頂ければそこまでご案内しますよ?それに、工房を使わせて貰うわけだから寄生とは違うんじゃ…?」
「そうか。なら、様子見で85Fまでお願い出来るか?無理なら下げても問題無い。ウチは工房を貸すとは言え、素材を貰える訳だし…」
「85Fですか?全然問題無いですよ?85でも86でも89でも問題ありませんから。まぁ85を目安に考えて、体調を確認しながら大丈夫そうなら、その上を目指すって感じでどうです?」
「良いのか?なら、ありがとう。ウチは72Fまでしか攻略してないから、80Fオーバーの素材はどの階層のでも嬉しいな。滅多にウチに回って来ないし。だけど…あのさ、ウチはアンタの事を詳しくは知らないけどお前ってディフェンダーだよな?フロアボスのエリアに到着して勝てませんとか言わないよな?さっきから85Fとか86Fを攻略出来る前提で会話をしてるから凄い怖いのだが…」
「なら、60Fで試運転します?それで、シルフィーさんからの信頼を経て73Fに行きますか?」
「あぁじゃあ、それで頼む。」
「まぁどちらにしても攻略は出来ますので…」
◇◇◇◇◇◇◇◇
翌日から試運転で60Fを攻略してシルフィードの最高攻略が72Fだった為、73Fから攻略を開始した。
「武器は…それですか?」
「あぁ」
体と同じ?くらいの大きなハンマー。
凄いパワーだな。
あんなので戦うの?
本当に戦えるの?
ちょっと心配だけど…
「後、敬語はいらないし、シルフィーでいい。理由はどうあれ、これから一緒に冒険する仲間だからな。」
「えぇ、わかりし…わかった。よろしくシルフィー。」
「身体強化」
「オリジナル身体強化」
念の為に掛けておくか
「身代付与」
「自動瞬間火力向上」
「おぉ!随分、体が軽いな!!それに、力が湧いてくるよっ!!!」
ドンッ!ダンッ!!
ハンマーを振り回しながら次々に魔物を倒していくシルフィード。
「ウチを舐めんじゃねーぞ!!」
スパッ!
負けじとアルベールも。
スパッ!
「シルフィー!!体力配分はしっかりな!!今日はこれで終わりじゃないからな。まだまだ攻略するんだからっ!!」
「あぁ、わかってるよ!!!」
ドンッ!ダンッ!ドンッ!
…
「ボス扉までもう着いたのか?早いな?」
「まぁシルフィーがあんだけゴリゴリゴリゴリ、道中に出てくる魔物を倒せば早いでしょ?途中、魔物が可哀想だったし(笑)」
「なんか、お前のバフが凄すぎてサクサク倒しちまったよ。お前、ディフェンダーって聞いてたけど付与術師の方が向いてるんじゃねぇか?凄いぞ?お前のバフは。」
「ハハハ。ありがとう。でも、俺の身体強化の倍率は1.2倍だから、そんな高くないよ?付与術師って(笑)それこそ1日すらもたない半日で戦力外だよ(笑)」
「えっ!?」
(1.2倍…?コイツは何を言ってるんだ?こんなに体が軽くなって力が漲るのにか?いや、待てよ、コイツ最初に何をした…?重ね掛け…?してたよな?自然に唱えていたから何も感じなかったけど…)
「まぁ俺の話は後で良くない?(笑)それより行こうか?予定が詰まってるし。」
「あぁそうだな。」
60F フロアボス 青蛙
水属性の蛙。
「シルフィー。」
「何だ?」
「俺が後衛サポーターやるから、止めを刺して?コイツに2人もいらないだろうし。」
「あぁわかった。」
ドンッ!ダンッ!
バンッ!!
ダンッ!!ダンッ!!
ダンッ!!ダンッ!!
「早っ(笑)もう倒したの?凄いなシルフィー!!」
(いや、凄いのはどう考えてもお前のバフだろ?コイツは何か勘違いしてるのか?それとも自分の能力を知らないのか?)
「あぁでも、お前のバフのお陰だけどな。」
「でも、倒したのはシルフィーじゃん!おめでとう。この調子で73から攻略しちゃおう。今日である程度進められたらいんだけどなー。」
「あぁありがとう。じゃあ素材を回収して、次に行こうぜ!」
「そうだねー。」
◇◇◇◇◇◇◇◇
73Fフロアボス 赤狐。
「しかし、暑いな。」
「そうだな。この感じだと火属性か?」
「俺は、知らんよ。」
「えっ!?93Fまで攻略してるんだよな?ボスに気付かれない今の内に転移石使うか?」
「何でだよ(笑)73Fの敵も74も75も俺は知らん。と言うか、雑魚なんていちいち覚えられないよ。何が来ても倒さないといけないのは変わらないでしょ?」
(73が雑魚って…コイツ…)
「お前…マジで言ってるのか?」
「ん?あっ!シルフィー!!アイツがボスだろ?犬?狐?ここからじゃよく見えないけど、まぁやる事は変わらないでしょ?」
「狐じゃないか?まぁ変わらないけどさ…」
「魔力制限!!」
「火属性制限!」
(コイツ…今度はデバフか?何なんだよコイツは…)
「シルフィー出番だよ!?」
「ウッウチ!?」
「まぁ嫌なら俺が行くけど?時間が惜しいし。」
「いや、ウチが行くっ!!!」
ドンッ!ドンッ!ダンッ!ドンッ!ダンッ!
ドンッ!ドンッ!ダンッ!ドンッ!ダンッ!
コォォーン!!
う~ん。
流石に13回も上がると魔物も強くなってるよなー。
シルフィーの攻撃が悪い訳じゃないけど、流石に火力が足りないか…
もう少しデバフで抑えるか…
「身体制限」
「オリジナル身体制限」
「行けっ!シルフィー!」
「オラリャァァァァ!!」
コォォーン!!
横たわる赤狐。
ロムのコメント
・スゲー
・この娘何者?www
・期待の新人www
・ヤバいなww
・魔法無しだよな?
・使ってる用には見えないよね?
◇◇◇◇◇◇◇◇
「よし、取り敢えず今日はここを攻略して帰ろう。多分、時間も良い時間でしょ!?」
「あぁそうだな。18時か19時くらいか?それでも、1日で攻略出来る数を大きく上回ってるから充分だな♪これも全てお前のお陰だよ、ありがとうアルベール。」
「いや、倒してるのはシルフィーだって言ってるじゃん(笑)でも、お礼は受け取っておくよ。後、アルで良いよ。アルベールだと長いでしょ?」
「あぁ、ありがとうアル。」
「どういたしましてー。もう、ボスの扉に着いたね。早い早い(笑)」
「早過ぎな(笑)」
83F フロアボス 紺牛
腰から下が馬、斧を構える両手、胴体が人間?頭が牛の形をした紺色の魔物。
86F フロアボス緑牛の色違い。
ヴォォォーン!!!
「身体制限」
「オリジナル身体制限」
「シルフィー!」
「はいよっ!!オラリャァァァァ!!」
カンッ!!
シルフィードのハンマーと紺牛の斧がぶつかる。
ヴォォォーン!
カンッドンッドンッドンッ!!
紺牛の斧による攻撃をシルフィードはハンマーで防ぎながら対抗している。
「チッ!このヤロー!!」
カンッ!!
この牛達は斧が邪魔なんだよな。
さっさと両手を止めてるか。
「連鎖施錠!!」
「今だシルフィー!!」
「オラリャァァァァ!!」
ドンッ!!
シルフィードの一撃により両手から斧が吹き飛ばされる。
「よしっ!!どうだ?こっちはさっきもお前の色違いを倒して来てんだよっ!!」
ヴォォォーン!!!
連鎖施錠が解かれ大きな咆哮を上げる紺牛。
ヴォォォーン!!
さてと、ヘイトでも買うかな。
「シルフィー目を瞑れっ!!」
「注光!!」
アルベールから眩しい光が放たれ紺牛は標的をシルフィードからアルベールに変え突進してきた。
ヴォォォーン!!
「フフフ、それは悪手だろ?連鎖施錠。」
ヴォォン!!!
「行けっシルフィー!!」
「オラリャァァァァ!!」
ドンッ!!
横たわる紺牛。
ロムのコメント
・ナイス!!
・女も凄いけど死神も凄いな。
・それなwww
・今回はサポーターだったな!
・ディフェンダー辞めたのか?
・わからんwww
・何でも出来んじゃね?
・マジ?????
・サポーターとして最高だよな!
・最高だなwww
「じゃあ、素材を回収しようぜ!!」
「あぁ。」
(ルシェラの言う通りだったな…91Fを1日5回!?聞いた時は何を言ってるのか、ルシェラが嘘をつく訳無いけど、かと言って信じられなかったけど…コイツ強いなんてもんじゃないぞっ!!)
「なるべく解体はダンジョン内で終わらすのがいんだよなー。回りが汚れないし(笑)」
(噂だともっと適当でチャラい感じで使えないSランクじゃなかったのか?コイツと一緒に居ると自分が強くなったと勘違いしちまうな。ウチ、レベルの冒険者でもわける。コイツは強い。強すぎる。)
よしっ!
魔石は取れたから後は、ギルドの解体場に運ぶかな。それで後でシルフィーかアルフレッド工房の人達にでも取りに行って貰えばいいしな。
「シルフィー!シルフィー!」
「ん?どうした?」
「はいよ。」
「あぁ魔石か?ありがとう。戦闘から剥ぎ取りまで、世話になったわ。」
「まぁこれでも一応冒険者だから(笑)少しはらしい所を見せておかないと。」
(しかし、コイツを追放するなんて勇者パーティーは本当の所、何を考えているんだ?何でコイツは追放されたんだ?脱退じゃなくて追放だろ?意味がわかんねーよ!!)
「じゃあ帰ろうか?」
「あぁそうだな。」
「で、どうする?一応85Fまでって話だったけど、俺は何層でも良いよ?どうせ今日の繰り返し作業みたいなもんだし。」
「なら、明日は90Fまで頼めるか?」
「いいよ。90ね、了解。確か90は寒かった気がする。91Fの金色の奴の前だから、多分あってるはず…」
「そうなんか?なら、寒さ対策も必須だな。」
「いや、別にいらないと思うけど?」
「なら、用意しないぞ?1日一緒に居てアルの強さはわかったから、信頼するぞ?」
「あぁ構わないよ。さっきも言ったけど今日の繰り返しだからさ、違うのは目の前の敵だから。」
60F 青蛙
73F 赤狐
74F 黒狸
75F 桃蝶
76F 赤蟹
77F 黄蠍
78F 黒蛸
79F 青蠍
80F 紫虎
81F 黄牛
82F 黒牛
83F 紺牛
1日で、83Fまで攻略した。
◇◇◇◇◇◇◇◇
「ただいまー!」
「お帰りシルフィー!」
「お帰りー!!」
「無事だったか?さっきまで途切れ途切れだけど、心配でロムの配信を視てたよ。」
「そうなのか?」
「えぇお父さんたら仕事そっちのけで、離れないだから…」
「だって仕方ないだろ?でも、無事に帰って来てくれて良かったよ。まぁシルフィーが簡単にやられる筈は無いと思ってたけどさ。」
「今日は73Fから83Fまで攻略して来たんだ。素材はしっかりと回収して後でギルドに持って行くよ。魔石の回収はアルがしてくれたから、そのまま加工出来るけど…」
「「83ッ!!」」
「うん。83Fまで攻略して来た。」
「お前…それ…よく無事だったな…?父さん達はもっと下の階層だと思ってたよ。」
「そうよね。あんなにサクサク魔物を討伐してるんだもの。それに83ってSランクよね?」
「Sランクだね。でも、全部アルのお陰なんだ。」
「まぁそれはわかるよ。シルフィーがどんなに強くても今までと今日だけを比べたら彼の存在しか無いからな。」
「えぇ、そうね。それにしても80以上のダンジョンをあんな簡単に攻略させられるなんて、彼は何者なの?」
「まぁウチらは家族揃って冒険者に対して疎いから知らないと思うけどアイツは【黄金の輝き】って言う勇者パーティーに所属していた冒険者なんだよ。」
「勇者パーティーに所属してたのね。だから、あんなに強いのね。」
「いや、アイツは戦力外で追放されたんだよ。」
「「えっ!?」」
「だから、ウチも驚いたよ。何で追放されたのかがよくわからねぇんだよな~。しかも、明日は90Fまで行く予定だからな。」
「「90っ!!」」
「そうなんだよ。しかもアイツからしたら雑魚なんだとよ。どういう感覚なのか、よくわからないんだよな~。」
「まぁ私は彼の事を全く知らないけど、その話が事実なら恐らく、彼は深く傷ついてるわ。迂闊に踏み込んだらダメよシルフィー。人には誰にも知られたくない胸の内が1つ2つ有る物だわ。」
「あぁそうだな。それに、鍛治士としてウチを利用するんだろ?なら、尚更だな。しかし、冒険者としても、鍛治士としてもあのレベルか…凄い逸材だな。」
「あぁだから不思議なんだよ。勿論、アル本人に何か聞く事もしないけどさ…何で追放されたと思う?」
「「…」」
「だろ?想像つかないんだよな~。まぁウチは明日も頑張るかな。」
「なら、丁度良かったわ。今日は腕に縒りをかけたて夕御飯を作ろうと思っていたの。楽しみに待っててね。」
「これから作るの?」
「そうよ。だってまだ16時じゃない。夕御飯を作るのは少し早すぎるわ。」
「えっ!?」
(そう言えば、ダンジョンから帰ってくる道中も当たり前過ぎて気が付かなかったけど…日がまだ出てた?)
「そうなんだ、じゃあウチは片付けの手伝いでもしてくるわ。」
「はーい。よろしくね。」
(16時って早すぎる。てっきり19時前後かなと思ってたけど…これも全てアルのお陰か…)
◇◇◇◇◇◇◇◇
sideシルフィード
「ご馳走さまー。」
「お皿は置いといていいわよ。明日もダンジョンなんでしょ?頑張ってね♪」
「うん。じゃあ部屋に戻るわ。」
ガチャ
いや~今日は凄かったな。
それにしても何なんだよ、アイツは?
あれで、追放されるって事は勇者パーティーって言うのは化け物の集まりなのか?
戦力外って事はそういう事だよな…?
何をどういう風に考えればいいのか、わからないけど戦力外って事はアルが回りのレベルに低すぎて合っていないって事だろうけど、今日の感じからしたら全然そんな事ないと思うけどな…
そうだ黄金の輝きのロムを見返すか。
探せばいくらでもあるだろうし…
おぉ!
有った有った。
これだ。
…
いや、わからないな…
ロムにそこまで写らないな…
ただ、前線で鎌を振っているのはわかったけど…う~ん。よくわからないな…
関連?
青空の龍…
まぁ見てつまらなかったらスクロールでもすればいいか…
◇◇◇◇◇◇◇◇
ロムのアーカイブを視聴するシルフィード。
「踊り狂え!!!!!!!!!!」
「残骸骨・骸!!!」
小さな魔方陣から骨の形をしたアンデット(骸)達が召喚された。
召喚されたアンデット(骸)達は「残骸骨・骸」をお経の様に繰り返している。
金鎧目掛けてアンデット達が動き出す。
ただ、金鎧はフロアボス。しかも91Fの。
デバフを使用しながら崩れない金鎧。
「クロム!行くぞっ!」
「はいっ!」
アンデット(骸)達がお経を止めて魔法を唱え始めた。
「クロム!慣れてないと思うけど行くぞ!!」
「はい!」
「クロムは左手を狙えっ!俺は右手と首を斬るから!自分を信じろっ!!大丈夫だからっ!」
「はいっ!!」
スパンッ!!
スパンッ!!
刹那。
地面に横たわる金鎧。
おいおい、瞬殺かよ…
もしかしてこれってルシェラが言っていた時のだよな…?コメントとかも91って、書いてあるし、こんな瞬殺出来るなら1日5回の周回も出来る…よな?
91Fをこの感じなのかよ…
とんでもねぇ化け物だなアイツは。
魔石の回収も終わる。
色は金色。
◇◇◇◇◇◇◇◇
この素材って色合い的にも前に【青空の龍】からの依頼で親父が打ったり色々と加工して奴だよな…?
見つけた!!
今日も80F以上を攻略して少し期待してたけど、まさか91Fのフロアボスだなんて…
いいな…
ウチも欲しいな。
この91Fの…
金色の魔物の素材を打ちたい…
深層の素材なんて滅多に依頼が無いし、来たとしても親父とか兄貴がメインで打つから、ウチには回って来ないし…
打ってみたいな…
明日、お願いしてみようかな?
行ってくれるかな?
土下座でも何でもして91Fを攻略して貰おう。
自分が汚い奴なのはわかってる。
でも、やっとウチに…
もしかしたら、この素材を加工出来るチャンスが巡り巡って来たんだ。
お願いアル。
ウチにコイツの素材を加工させてくれ…
お願いします。
お願いします。
お願いします。
彼女はお願いが届くように祈りながら深い眠りについた。
作者より
今年と言うか当面の目標。
更新が遅くなっても自分が納得した物を書いて、発表する。自分が心から満足出来る物を作ります。
その積み重ねが登録して頂いた方に少しでも読んでいて面白いと感じて頂ける近道なのか遠回りなのかはわかりませんが今の自分が歩くべき道だと感じております。
日進月歩、日々精進。
☆やPVなどの数字を気にするレベルでは無いですし(笑)1作品でいいから100万PVとか記録してみたいですけど…
現状は夢のまた夢の中(笑)
改めてよろしくお願いします。




