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リュカ様はあれ以来帰り演習場を通りかかると1人で居て声をかけてくれる。
お菓子をくれたり、他愛もない話をしたり。魔法を見せてくれる時もあった。見せてくれる魔法はとても綺麗でとても心が弾んだ。
その一方で公爵閣下が会いに来る話が進んでいた。来週我が家に来るそうだ。夜会で令嬢に声をかけ、私にも…。平民を愛人にしたいの?いや、そんな人では無いはず。
ある日、とある令嬢に呼び出された。帰宅の際リュカ様とお話しているのが見られたらしい。私に譲りなさいと詰め寄られた。あの時間が無くなるのは嫌だった。でもどうしようも無かった。私は平民を装っているし研究が大事で揉めたくない。
落ち合っていた大体の時間を令嬢に伝え、もう行かない旨を宣言させられた。
リュカ様との時間楽しかったな。行かなくなって数日後また懲りずに渡り廊下でボーッと演習場を見ていた。
気づくとリュカ様が鋭い目でこちらを見ている。え?と思い焦って中に入る。本当に私が見ている場所を知っていた。ドキドキしたが落ち着けって自分自身に言い、研究室に戻って仕事をした。
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ついにリュカ様が我が家に来る日。落ち着かない。どういったつもりなんだろう。
馬車の音が聞こえ到着したようだ。バタバタと迎え入れる。公爵閣下こちらへとお父様が案内をする声が聞こえる。私は待ち構え挨拶をした。
「公爵閣下様、今日はよろしくお願いします。お越しいただきありがとうございます。」
え?何?リュカ様がめっちゃ見てくる。お互い向かい合ってソファーに座り軽く話をする。そしてリュカ様がお父様の方を向いてとんでもない事を言いだした。
「エルミア嬢と婚約し、時が来れば婚姻したい。」
「「は?」」
お父様とハモってしまった。お父様は直ぐ様、ありがとうございます!では早急に婚約の準備を進めましょうと盛り上がっている。
リュカ様はニコッと笑ってこれからよろしくねって言っている。何故か鷹に狙われたネズミのような気持ちになる。
「あの!何故私なのですか?」
「こらっ。ミア!公爵閣下に失礼だろう。」
「いいんですよ。私はエルミア嬢が好きなんだ。徐々に色々話していきたい。これから私の人となりを知っていって欲しいな。」
夜会が初めてなのに?今日で2度目でしょ?
「今日はこの後用事が入ってしまって、行かないとダメなんだ。今度一緒に出かけようね。」
それだけ言ってお茶を飲み帰って行った。呆然とする。どうしよう。リュカ様の婚約者になってしまった。




