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隠れて見ていたら捕まりました〜溺愛されてたなんて、知りませんでした〜  作者: 漆原 凜


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「ミアさん今日帰りにご飯行きましょうよ」


研究室の皆が声をかけてくれる。一緒に行きたいが今日に限ってくだらない用事がある。絶対皆とご飯が楽しいのに…。皆にまた誘ってくださいと謝り席に着き研究の続きを始める。


くだらない用事を思うとため息が出る。お父様に今日の夜会には参加しなさい!と言われた。必ず参加するように!と念押しまでされた。王宮で大事な夜会があるみたいで強制参加が決まってしまった。


夜会なんていつ以来だ…あれ?18歳のデビュタント以来?18歳で研究学生となり卒業後20歳で研究室に勤めだしてから1年半。数えると合っている。3年半も前だ。はぁ仕方ないたまには行くか。


落ち込みながらまた演習場を見つめる。本当綺麗。やはり目が合う気がする。こんな遠いのにそんな訳ないがない。


ーーーーー


自宅に帰り夜会の用意をする。久しぶりのドレスは苦しくて締め上げに吐きそうだ。メイド達も久しぶりなので気合が入っている。お手柔らかにお願いしたい。


私が夜会に参加しない間も、お母様はドレスを作ってくれていたようで素敵なドレスを何着も用意されていた。ありがたい。ドレスが勿体無いしたまには参加しようかな。


家族で馬車に乗り王宮へと向かう。


誰も知り合いいないし、私はルーベル侯爵家の引きこもりとして有名だ。名を隠し働いているので社交は全くしてない。誰も私をしらないのではないかな。


はっ!師団長様がいる!いつもの騎士服も素敵だが、公式の礼服も眩しい。目が合う。師団長様が驚くほどに目を見開いている。ん?私?なんだろう…変なのかな?お兄様私変ですか?と聞くが可愛いよって。欲しかった返事とは何か違う。すぐそらしていたので気のせいだったのかな?


挨拶に回る家族と別れ、隅っこに立つ。そしていつも通り師団長様を見ていた。夜会にいる師団長様は眩しいくらいに綺麗で様々な人に声をかけられている様子だった。魔法見たいな。貴公子の師団長様も素敵だが魔法を使っている師団長様が1番好きだな。


「1人なの?」


「人を待ってます。」


あぁ変な人に絡まれた。だから嫌なのだ。お兄様といれば良かった。


お待たせと声をかけられる。お兄様でもお父様でも無い男の人の声。


「ごめんね。待たせて。」


「いえ…大丈夫です…」


師団長様だ。先程声をかけてきた人は、あぁ待ち人来て良かったねとそそくさと立ち去った。


「あの…ありがとうございます。」


「いや…んー。」


師団長様は歯切れ悪く何か思案している。


「リュカ=ハインベルトです。魔術師団長をしております。お名前伺ってもいいですか?」


「失礼しました。エルミア=ルーベルと申します。」


「侯爵家の?」


「はい。ルーベル侯爵家の娘です。」


「…そう。」


師団長様はさらに思案していておかしい。さらに手を差し出し一曲踊りませんか?と。


え?私?と思って戸惑う。お兄様がすぐ後ろに来ていて、返事しろ!と囁く。


「お願いします。」


手を取り歩き出す。




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