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ロードオブダーク  作者: 逆立ちハムスター


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壁に背を預け、座っているタリと楽しそう話しているセタン。

「へえ、じゃあ自分では分からないだな」

「はい。でも不自由だと思った事はないですね」

「本当か!? 俺だったら、まず耐えられないな。おお、ベル。実りはあったか?」

「まあね。ルーデンは?」

「街を見に行くってさ。同族がいるかもしれないと思っているのかもな」

「二人は暫くここにいるの?」

「俺はタリを自由にさせてもいいと思うだが、命令だからな」

「でもタリはここにいた方が良いよ。きっと街に行ったらパニックになると思う」

「それは残念ですね」

「目だけ取って見えるって事はないの?」

「ベル様、それはあり得ないです。いえ、あり得るかもしれませんね」

「冗談だろ?」

「いえ。勿論、私の体では無理ですが、そういうオートマトンもいるかもしれないという事です」

「怖い事言うなよ。でも、0じゃないな。気を付けておいた方が良いかもな」

「是非」


「じゃあ僕は街に行く次いでにルーデンに会ってくるよ」

「ああ、その前にイセリアに会いに行ってやってくれないか?」

「どうして?」

「あいつ、お前の事が好きでさ」

「アークディラが、でしょ?」

「一人しかいないんだから、同じようなもんさ」

「分かった。イセリアに会ってから街に行くよ」


イセリアのいた兵舎へ向かう。


エルフの兵士2人の話に聞き耳を立てる。

「噂は本当だったのね」

「何がだ?」

「ほら見て、本物のアークディラよ」

「ああ、だが俺達には関係ない」

「関係あるわよ。バカね〜。戦況が大きく変わるかもしれないのよ」

「変わってからじゃないと喜べないな」

「いつもそうなんだから」

「そういうお前は何にでも期待しすぎだ」

「そうね。あなたと良い関係になれると思ったのに、未だに進展なしだもん」

「俺は意気地無しって訳じゃ。ただ仕事とプライベートを分けたいだけだ」


兵舎の入り口に近付くと、ドアの側にあるテーブルに座り、トランプをしながら座っている5人の兵士が僕を見てくる。

1人が立ち上がり、腰に差した剣に片手を置きながらゆっくりと歩いてくる。

「あぁ!? 本物だ」

「イセリアに用があるんだけど、中にいる?」

「あぁ。その……あんたは本当にアークディラなのか?」

「そうだよ」

「わお、凄い、驚いた」

立ち竦んでいる兵士を通り過ぎ、兵舎の中へ入る。


中に入るとイセリアが椅子に座り、テーブルに広げてある装備のメンテナンスをしていた。

他のラフな格好をしている兵士達が僕に注目してくる。

イセリアの元へ行く。

「やあ、イセリア」

「あぁん、ベル。態々私に会いに来てくれたの? 嬉しい~」

イセリアが抱きついてくる。

凄く花や植物の蜜の香りがする。

でも相変わらず苦しい。

「イ、イセリア…」

「ごめんね。つい」イセリアが頭を撫で、顔を頬に擦り付けてくる「でもモフモフしてて可愛い~」

「ううん…」

誰かが近付いて来る。

「アークディラがいるって本当だったんだ」

「だから言ったでしょタリア」

イセリアと同じエルフ。だけどイセリアと違って肌は灰色だ。ダークエルフかな?

「イセリアの知り合い?」

「そう。イセリアとは長い付き合いなの。タリアよ。宜しくね」

タリアと握手を交わす。

「僕はベル。宜しく」

「うわ!? 手までフワフワ。エレメンタル人形みたい」

「もういいでしょ」際限なく触ってくる2人から離れる。耳の不快感を払う為、動かして慣らす「じゃあ僕はこれで」

「街に行くの?」

「そう」

「私が案内してあげようか?」

〘⇄〙

「いや、久しぶりだから、一人で見て回りたい」

「分かった。用があったらまた会いに来てね」

「うん、それじゃあ」

少し離れていくと、イセリアとタリアの話し声が聞こえてくる。

「可愛いね」

「だから言ったでしょ」

「でも噛みつかれそう」

「魔物じゃないんだから」

「分かってるけど、獣人に会ったのは始めてだから」


兵舎を出て、街の方へ向かう。

道を歩いているだけで、みんなが僕の方を見てくる。

その時。

「ちょっとお待ちを!」

二頭の馬に繋がれた、青く四角い馬車の側に立っていた金の装飾が施された青い服を着た小太りの男が小走りで近付いてくる。

「僕に何か用?」

「いや~、まさか噂が本当だったとは。本物のアークディラに会えるなんて。私はなんて運がいいんだ。いや~全くツイてる」

「それで……」

「おっと、これはすみません。私はヴォルガと申します。見ての通りしがない商人の一人です。どうぞ宜しく」

「僕はベル。宜しくね。商人か〜、大変じゃない?」

「ええまあ。ですが比較的安全なルートもあるので、今のところはこの通り生きていますね〜」

「ここ以外にも街があるの?」

「勿論! でなければ我々は破産してしまいます」

「へぇ〜、どれくらいあるの?」

「私の知る限りでは6つですね。ここから一番近い街はシボラという街です。まあ、どの街に行くにも苦労がある事には変わりがないのですが。どうでしょう? 是非私の商品を見ていってはくれませんか?」

「何があるの?」

「宝飾品が主ですが、武器や鎧も扱っています」

「どれも結構するね」

「そうですね。この装置に一言頂ければ特別に割引しますよ」

「今じゃなくても割引してくれる?」

「私が生きている限り有効ですよ」

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